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出産を奨励する「プロナタリズム」がアメリカで広がっています。イーロン・マスク氏はその代表的な存在で、少なくとも14人の子どもがいるそうです。Xで母親になる女性を募集し、“軍隊レベル”の数の実子を持つと意気込むマスク氏の狙いとは?
*Podcast*【プロナタリズム】イーロン・マスクに14人の実子「白人至上主義や女性蔑視、優生思想に結びつくんじゃないか」
■イーロン・マスク氏には少なくとも14人の子どもがいるとされている
NNNニューヨーク 末岡寛雄支局長:
「プロナタリズム」という言葉なんですが、プロというのは「賛成している」とか「促進する」という意味で、ナタリズムというのが出生主義、子どもを産むということなんですけど、この2つを合わせて「出産を奨励する主義」とされているんです。
アメリカの新聞のウォール・ストリート・ジャーナルが4月に「イーロン・マスク氏には14人の子どもがいるとされている」という記事を書いたんです。
報道局ジェンダー班 白川大介プロデューサー:
14人と言われると見ちゃいますね。一体どういう記事だったんですか?
末岡:イーロン・マスク氏は4人の女性との間に少なくとも14人の子どもがいると報じているんです。1人目の女性との間に6人。2人目はミュージシャンのグライムスさんで、3人。マスク氏が展開しているニューラリンク社の幹部の女性との間に、4人の子どもがおり、さらに4人目のセント・クレアさんとの間に1人の子どもがいるというかたちで、ウォール・ストリート・ジャーナルはこの4人目の方の証言をもとに記事を書いているそうです。
白川:なりゆきではこんなことにならないと思うので強い意志を感じるんですけど、どういう理由があるんでしょうか?
末岡:ウォール・ストリート・ジャーナルによるとマスク氏は自身の子どもたちを「legion(=軍団)」と呼んでいます。ローマ帝国の勢力拡大に重要な役割を果たした古代の軍隊を指しているそうです。
さらに、4人目のセント・クレアさんが妊娠しているときに、より多くの子どもを産んでもらうために他の女性を呼ぶ提案をしており、Xで母親になる女性を募集しているという話もあるそうなんです。
白川:簡単に言うと“マスク軍団”を作ろうとしているということですね。
末岡:チャットGPTで有名なオープンAIのCEOのサム・アルトマンさんも「もちろん大家族を持つつもりだ」と発言するなど、プロナタリズム主義者だといわれているんです。
アルトマン氏は生殖医療のスタートアップにもたくさん投資しているそうです。人工子宮だとか、生殖細胞じゃない細胞から卵子を作るとか、あとは受精卵を検査して遺伝的に疾患がありそうなものを判別できるようにするとか。