[モスクワ 19日 ロイター] – ロシア大統領府のペスコフ報道官は19日、ルーマニア大統領選挙について「控えめに言っても奇妙だ」と発言、親ロシア派候補が失格になったのは不当だとの認識を示した。
ルーマニアで18日行われた大統領選の決選投票では、親欧州連合(EU)派で中道の首都ブカレスト市長、ニクソル・ダン氏が極右政党ルーマニア人統一同盟のジョルジェ・シミオン氏に勝利した。
選挙は昨年11月に実施された大統領選で、泡沫と目されていた極右の親ロシア派候補ジョルジェスク氏が予想外の首位に立った後、ルーマニア情報機関がロシアによる選挙介入の疑いを指摘し、憲法裁判所が無効宣言したためやり直しになったもの。
ペスコフ報道官は「選挙は控えめに言っても奇妙だった」とし「われわれは最有力だった候補者の話を知っている。正当な説明もなしに強制的に選挙から排除された」と述べた。
ロシア政府は以前、ジョルジェスク氏の選挙運動への関与を一切否定。ルーマニア当局が政治的な理由で同氏を排除したと非難していた。
通信アプリ「テレグラム」の創業者パベル・ドゥロフ氏は18日遅く、フランスの情報機関トップから、ルーマニア大統領選を控え、保守派の投稿を禁止するよう求められたが、拒否したと述べた。フランスの対外情報機関はドゥロフ氏の主張を否定している。
ペスコフ報道官はこれについて「フランス、イギリス、ドイツといった欧州諸国が他国の内政に干渉することはニュースではない」と述べた。