1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、天真爛漫なキャラクターで芸能界を席巻したタレント・山田まりや(45)。バラエティ番組から朝ドラ、大河までマルチな活躍を見せた山田は現在、シングルマザー家庭などを中心に母子支援活動に取り組んでいる。
2008年に舞台俳優・草野とおる(57)と結婚し、2012年には第一子も出産した山田。そんな彼女が現在、夫と別居状態にあることがわかった。本人が “円満別居”と語る背景には、仕事、家庭、そして愛息子への熱い思いがあった。【全3回の第2回。第1回から読む】
「5年ほど前から別居はしていました。浮気やDV(ドメスティック・バイオレンス)が云々みたいな、そういう物騒な話では全然なくて、自分から公表はしていなかったんです。パパもママも息子のことを溺愛する“円満別居”なんですけどね」(山田、以下同)
そう語る彼女には、家庭のことを何よりも大切に思う過去がある。
「私の父親は、お酒に酔うと家族全員に手をあげるような人でした。母は経済力がなくて、家を出るという選択ができない。私は小さい頃から、『父から母を守らなきゃ』と思っていました。
そんな状況の中、14歳のときにスカウトを受けたんです。当時は自分が芸能人になるなんて思ってもみなかったし、やりたいことがあるわけでもなかったんですが、10歳年下の弟を守るためにも『これしかない』と思ったんです」
山田はその後、当時芸能界に多くのグラビアタレントを送り出した芸能事務所『イエローキャブ』の元社長・野田義治氏と出会い、デビューすることになる。彼女は野田氏のことを、敬意を込めて「野田」と呼ぶ。
「野田は当時なんの能力もなかった私に『出世払いだ』と言って、母と私と弟が住むための部屋を用意してくれて、生活をサポートしてくれた。野田はまさに命の恩人です。
そんな都合もあって、私の給与は当時から月給制。そもそもの動機が『弟を高校まで行かせる』とか、家族の生活を成り立たせるためだったので、それでよかったんです。野田に対しても恩を返すため、もう就職したような感覚で、遮二無二働きました」