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ウクライナ情勢をめぐり、米露の首脳が電話会談を行いましたが、即時停戦に向けた進展はありませんでした。プーチン大統領は会談後の会見で、どのようなメッセージを打ち出したのでしょうか? NNNモスクワ・平山晃一記者の中継です。
プーチン大統領は、即時停戦の受け入れを改めて否定し、今後はロシアのペースでウクライナとの直接協議を進めると宣言した形です。
プーチン大統領は、電話会談について「有意義で有益だった」と述べました。トランプ氏が求める停戦を拒否したにもかかわらず、関係の維持に成功していて、非常に満足げな様子です。
今後はウクライナと和平に向けた交渉を進めていくとしていますが、まずはロシアに有利な条件での合意が先だという構えで、一時停戦の議論は先送りしています。
──トランプ氏はロシアとウクライナの交渉が進展しない場合に仲介役から手を引く可能性にも言及しましたが、プーチン大統領はどう受け止めているのでしょうか?
プーチン大統領としては、仮にアメリカの関与が薄まるなら好ましい状況と言えます。
トランプ氏は制裁強化といった圧力に消極的で、その上、仲介役から手を引くようなことになれば、これはウクライナに降伏をせまる絶好の機会となります。
──戦闘終結に向けた今後の交渉の行方はどうなりそうでしょうか?
ロシアは先週のウクライナとの直接交渉で、停戦の条件として、過大な要求を突きつけました。NATOに加盟しないことを指す「中立化」や、東部・南部4州からの軍の完全撤退などを求めていて、ウクライナにとっては到底、受け入れ難い内容も多いです。
今後、ロシアは平和条約締結に向けた合意文書の内容をめぐり、ウクライナと協議する意向ですが、立場の隔たりは大きく、難航が予想されます。
ロシアは、侵攻の長期化も辞さない姿勢を鮮明にしていて、ウクライナにプレッシャーをかけ続ける構えです。