「前進できたことを願う」米ロ首脳が2時間半の電話会談、ウクライナとの停戦交渉開始で一致


トランプ米大統領
「プーチン大統領と2時間半話し合い、ある程度の進展があったと思う」

トランプ米大統領は19日、ロシアのプーチン大統領との電話会談後、ロシアとウクライナが停戦に向けた交渉を直ちに開始すると明らかにした。

トランプ米大統領
「前進できたことを願っている。欧州首脳らとも話をし、この戦争が終わるよう取り組んでいる。そもそも始まるべきではなかった戦争だ」

トランプ氏との電話会談後、プーチン大統領はロシア南部ソチで記者団に対し、「戦争終結への努力は概ね正しい方向に向かっている」と述べた。

ロシア プーチン大統領
「米大統領は停戦に関する自身の立場を表明した。そして私も、ロシアがウクライナ危機の平和的解決を望んでいることを改めて強調した。今必要なのは、和平に向けて最も効果的な道筋を見定めることだ。米大統領との間では、ロシアが将来的な和平条約の可能性について、ウクライナ側と協議するための覚書を提案し、その作業に取り組む用意があることを確認した。この覚書には、和平の原則や合意の条件など、いくつかの重要な項目が含まれる予定であり、一定期間の停戦についても、関係国間で合意が得られれば盛り込まれる可能性がある」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、米ロ首脳の電話会談前にトランプ氏と個別に協議を行い、その後欧州諸国の首脳とも意見交換した。ゼレンスキー氏は米ロやその他の国々との高官級会合をできるだけ早く開催したい考えを示した。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「すべての関係国による再度の会合を検討している。我々としては米国、ウクライナ、ロシア、欧州、そして英国といったハイレベルの参加者による会議を望んでいる。開催地としては、トルコ、バチカン、あるいはスイスが候補となり得る」

ウクライナ側は「即時の停戦に応じる用意がある」としているが、ロシア側は「一定の条件が満たされることが必要」との立場を崩していない。先週行われたロシアとウクライナの直接交渉では、停戦に向けた具体的な成果は得られなかった。

「交渉を打ち切る場合も十分にある」――トランプ氏とプーチン氏の電話会談の直前、バンス米副大統領は和平協議は「ある種の行き詰まり」に直面しているとの認識を示した。

バンス副大統領
「見極めるべき重要な点の1つは、プーチン氏が本当に和平交渉に真剣なのかということだ。確かに彼はいくつかの譲歩をし、交渉において一定の前向きな姿勢を見せている。しかし我々は今、行き詰まりに差し掛かっていると感じている。だから大統領自らが電話で彼と話している。率直に言ってプーチン氏自身、どうやってこの戦争から抜け出せばいいのか。分かっていないのではないか」

ウクライナ戦争の早期終結を公約に掲げていたトランプ氏は、これまでに繰り返し停戦を呼びかけている。一方、ウクライナの5分の1を実効支配し、なおも攻勢を強めるプーチン氏は、トランプ氏の圧力や欧州各国からの度重なる警告にもかかわらず、戦争終結の条件を一貫して譲らない姿勢を崩していない。



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