こんなことじゃ戦えない――。夏の参院選の目標議席をめぐり、日本維新の会の藤田文武前幹事長が、前原誠司共同代表らに不満をぶちまけた。高い目標を掲げるよう迫った形で、党執行部は対応が問われそうだ。
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藤田氏は20日の党会合で、執行部が掲げている「現有6議席以上」の獲得目標に言及。「残念だ。目標は高く掲げないと」と述べ、「10議席以上」を打ち出すべきだと訴えた。
維新は2019年の参院選で10議席を獲得。その後、衆院へのくら替えや離党で徐々に議席が減り、現在は改選5議席となっている。藤田氏は、実質的な現有議席は10だとし、執行部の目標設定が低いと突き上げた。
さらに目標議席について、執行部に「誰が決めたのか」と迫り、「もう1回考えていただきたい」と再考を求めた。「こんなことじゃ戦えません」とも語った。
藤田氏や馬場伸幸前代表ら前執行部は、昨秋の衆院選で議席を減らした責任を問われて退陣した。参院選で目標議席を割り込めば、今度は現執行部が責任を問われる可能性があるだけに、目標を引き上げるかどうかが注目される。(宮脇稜平)
朝日新聞社