長野県須坂市で走行中の長野電鉄長野線の普通列車が、強風で線路上に飛ばされてきたとみられる金属製のパイプ小屋と衝突し、乗客の男性3人が死傷した事故で、この小屋を所有する農業男性(40)が23日、読売新聞の取材に応じた。
男性によると、小屋の足は地面に固定しておらず、トラクターの保管用として、事故の3~4日前に線路近くに建てたばかりだったという。高さ2~3メートル、幅、奥行き4メートルの大きさで、「飛ばされないための対策はこれからするつもりだった」とし、「(事故で)亡くなった人がいるのは残念だ」と話した。
気象庁によると、事故当時、現場周辺では風速約30メートルの突風が吹いていたと推定される。男性はこの日、国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官から聞き取り調査を受け、小屋の設置場所や、事故当日の気象状況などを尋ねられたという。県警も男性から任意で事情を聞いている。