WMTW、UPIなどによると、米・ニューハンプシャー州ジャクソンで、野生のクマによる“窃盗事件”が発生し、地元警察がSNSでユーモラスに報告して注目を集めています。
事件が起きたのは2025年5月15日の早朝。住民から「防犯カメラが盗まれた」と通報を受けた警察が映像を確認したところ、そこに映っていたのは、なんとクマがカメラをくわえようとしたり、前足で引っかいたりしている姿でした。
映像では、1頭の黒クマがカメラの周囲を丹念に嗅ぎ回り、ときにはかじるような動きを見せています。さらにもう1頭のクマが少し離れた場所からその様子を見守っており、まるで共犯者のようにも見えます。最終的にクマはカメラをスタンドから倒し、その場を立ち去ったとのことです。
ジャクソン警察は公式SNSで、「今朝、町でカメラが盗まれたという通報を受けました。幸いにも容疑者は現場でカメラに記録されていました」と投稿し、「容疑者は全身黒ずくめで早朝に犯行を行ったとのことです(とても怪しいですね)」と冗談を交えて呼びかけました。さらに「このような行動は耐えがたい(unbearable)」というダジャレも添え、地域の「ジュニア探偵」たちにも協力を求めるという演出で笑いを誘いました。
黒クマはニューハンプシャー州に生息する唯一の在来クマ種で、森林、湿地、山岳地帯など多様な自然環境で暮らしています。通常は人を避ける性質がありますが、特に春から秋にかけて活動が活発になるため、人間の生活圏に現れることも珍しくありません。今回の事件も、そんな季節ならではの偶然のいたずらといえそうです。