北海道の根室海上保安部は23日、周辺の船舶に注意を呼びかける「航行警報」を発出しないまま、知床岬の沖合で巡視艇「かわぎり」が機関銃の射撃訓練を行うミスがあったと発表した。
発表によると、訓練は23日午前11時40分から開始。航行警報が出ていないことに第1管区海上保安本部が気づいて中止を指示する同53分までの間、「かわぎり」は13ミリ機関銃で66発の実弾を発射するなどした。当時は巡視船「てしお」が周辺を警戒しており、他の船舶の通行や被害の情報は確認されていないという。
1管本部などが原因を調べており、根室海保の北村直幸部長は「職員に対して安全管理を徹底させ、二度とこのようなことがないよう再発防止に万全を期す所存です」とのコメントを出した。
現場海域の東側には、ロシアが実効支配する北方領土の国後島がある。根室海保では、23日時点でロシア側からの抗議などは確認されていないとしている。