目を覚ましたら、自宅の庭に巨大なコンテナ船が――。ノルウェー中部トロンヘイム近郊で22日午前5時ごろ、全長135メートルの貨物船が民家からわずか数メートルの海岸に座礁した。
住人の男性や貨物船の乗員16人にけがはなかった。男性は「窓のすぐ前に大きな船首が迫り、現実とは思えなかった」と語った。英紙ガーディアンなどが23日までに報じた。
ガーディアンによると、貨物船はキプロス船籍。トロンヘイム・フィヨルドを航行し、西方のオルカンゲルに向かう途中で座礁した。
当時の速度は約16ノット(時速約30キロ)だった。座礁を目撃した近隣住民がインターホンを鳴らすなどして、寝ていた男性に知らせた。
男性は「船のてっぺんを見るには首を後ろに反らさなければいけないほど大きく、本当に驚いた」と話している。
英BBCによると、地元の捜査当局は、当直をしていた30代のウクライナ国籍の男性乗員を、航行中の過失の疑いで訴追した。この乗員は「一人で当直中に眠ってしまった」と供述しているという。【ロンドン福永方人】