クラウドファンディング運営会社「RiSSHi」は25日に公式SNSを通じ、映画製作のためのクラウドファンディングにおいて集めた資金の大部分を同社の経理担当社員が本来のプロジェクト目的とは異なる投資目的に使用していたこと報告し、謝罪した。
RiSSHi社は公式SNSに「弊社業務における不適切な資金取扱いについてのご報告とお詫び」と題した文書を掲載。「当社クラウドファンディングプロジェクト「今日、誰のために生きる?」 映画化プロジェクトにおきまして、重大なご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した上で経緯を説明した。
同社は「令和7年3月に、当社のクラウドファンディング運営における会計処理の中で不整合が確認され、社内調査を進めた結果、支援金の大部分が、 経理担当社員(以下、A氏)によって、本来のプロジェクト目的とは異なる投資目的に使用されていた事実が発覚いたしました」と報告。「支援者の皆様の信頼を著しく損なう結果となったことを、当社として深く反省しております」とした。
「今日、誰のために生きる?」 映画化プロジェクトには5555人から総額1億616万2791円の支援が集まったとし、「当社はクラウドファンディングで集められた全ての金額を合同会社 WATOcre8様にお渡しする形で進めております」と映画の製作会社に返済することを強調した。なお、現時点までの返済総額は 9815万2675円で「手数料分を含んだ残額につきましては、随時振り込ませていただく予定です」とした。
その上で再発防止策について「出金フローの複数名確認体制の導入」「資金管理の透明性強化」「不正リスクの根本原因の解消」を挙げ、「これらの対策を通じて、支援者の皆さまのご支援が確実かつ安全にプロジェクトオーナーへ届くよう、再発防止と信頼回復に努めてまいります」とした。
なお、経理担当社員については現時点で刑事告訴などは行っていないものの「今後返済が履行されないまたは誠意ある対応が見られない場合には、法的措置を講じる方針でおります」ともした。