小泉進次郎農林水産相の動向が連日連夜伝えられ、さながら”進次郎劇場”の様相となっている。そんな中、小泉農相肝いりで随意契約で放出される政府備蓄米について、「小泉米」と呼称するメディアが出始めた。新たな造語は、騒動を単に面白がっているように受け止める国民も多いようで、ネット上には「備蓄米でいいだろ」「さすがに呼び方が気持ち悪いよな」などと違和感を覚える声が上がっている。
放出対象の備蓄米は、22年産「古古米」20万トンと、21年産「古古古米」10万トンの計30万トン。店頭価格2000円(税抜き)程度を掲げて26日に始めた、大手小売業者対象の購入申請は、人気殺到により27日夜に一時休止する事態となった。
小泉農相は28日の衆院農林水産委員会で、21年産の店頭価格は5キロ1800円程度(税抜き)になるとの見通しとした上で、対象を中小スーパーや町の米販売店に広げる意向を示した。
「コメは買ったことがない」発言で事実上更迭された江藤拓氏の後任として、21日に就任して以降、小泉農相を巡るニュースは過熱気味だ。その最中、放出されう備蓄米を「小泉米」とする造語が、一部のテレビや新聞で使われ出した。これには、あまりに話題を騒ぎ立てていると映り、ネット上では評判が悪いよう。
X(旧ツイッター)上には、「なんでわざわざ個人名付けるんだろ?」「はやし立てて、マジふざけんな‼」「あいつの米とちゃうやろ?」「さすがに小泉米ってネーミングはきもすぎる」「調子に乗り過ぎのネーミング訂正をしてほしい…」などと、反発を覚える書き込みが目立つ。「古古古米=小泉米=ダメなモノ見方を変えると良いところ突いてるとも言える」と、皮肉るコメントもみられる。
ライターの武田砂鉄さんは28日、「小泉米」との文字が示された、新聞のテレビ欄の写真をXに投稿。「作ったのは彼ではないし、備蓄米は国の財産。どうして彼らの物語づくりに過剰に付き合ってしまうんだろう」と、疑問を示した。
中日スポーツ