現代ロシア政治や日露関係に詳しい筑波大の中村逸郎名誉教授(68)が1日、TBS系情報番組「サンデージャポン」にVTR出演。安倍晋三元首相の妻・昭恵さん(62)がロシアのプーチン大統領とモスクワで面会したことについて解説した。
番組では、プーチン大統領が大きな花束で出迎え、面会の中では昭恵さんが涙を浮かべるシーンなどを紹介。面会後には、昭恵さんが大統領専用車両でバレエ観劇のためボリショイ劇場へ向かった様子も伝えた。
今回の面会を「あれ以上の歓迎の仕方はないくらい大変なおもてなしでした」と中村名誉教授。バレエ観劇のため大統領専用車両が用意されたことには「もう…、すごい。政治家ではない一民間人ですよね。その人をリムジンに乗せて『バレエに遅れないようにこれで行きなさい』なんてロシアではこれまでなかった」と驚きの表情で語った。
昭恵さんに贈られた花束のサイズにも着目。「プーチン大統領は(ロシアへの)貢献度によって大きさとか差をつけているんですね。昭恵さんという存在はロシア国家にとって最大級に貢献してくれた人だとプーチン大統領は思っているんでしょうね」と分析した。
詳細な経緯が不明のまま明るみとなった今回の面会。中村名誉教授は「兵士の戦死者が増える、女性の不満・憤りが大きくなる。そうした中で、昭恵夫人。まさに暴力によって殺害された夫を抱える、その人をモスクワに招待することによって、悲しさに、悲嘆に暮れている人を救うプーチンという演出があったんではないか」とウクライナ侵攻を続けるロシア情勢が背景にあると推察した。
中日スポーツ