中学受験の重課金で「成功する子」と「どうにもならない子」の決定的な違い


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● 「中学受験の課金ゲーム」を 回避するための3つの注意点

 「中学受験は課金ゲームである」という言葉も耳にしますね。中学受験では、確かに非常に多くの授業や教材が商品となっています。塾、追加授業、追加教材、家庭教師、個別指導……。どれも「取れば成績が上がります」という顔をして売られていますし、実際、売っている側としては、「これを取って成績を上げてほしい」という思いがあることに間違いはありません。

 このようないろいろな追加オプションを耳にすると、「取れば取るほど成績が上がるなら、無限に取れる人が成績を上げるのでは?」というふうにも思えてきます。「課金ゲーム」という言葉はこういう状況から出てきたといえるでしょう。

 しかし、実際は「取れば取るほど成績が上がる」わけではありません。3つの注意点があるので確認しておきましょう。

 多くの親御さんが悩むのは「どの塾が、わが子に合っているか」という問題です。学力レベルや学習ペースがその子に合わない塾に通わせると、塾での授業だけでは追いつかず、結局、家庭教師や個別指導といった追加のサポートが必要になることがあります。

 最初は「わが子に合う塾はどこか?」と考えていたはずが、いつの間にか「わが家の目標に合う塾はどこか?」に考えがすり替わってしまうご家庭があります。「わが子はどんな子か」という意識が抜け落ちてしまうのです。そして、子どもの能力にミスマッチな、ハイペースで進む塾に入れてしまうのです。

 もちろん「ハイペースで進む塾に頑張ってついていかせれば子どもの成績が上がるから、そのほうが良い。そのためなら重課金でもする」と考えるご家庭もあります。確かに、頑張ればついていけるのであれば、それも良いでしょう。しかし現実には、「重課金しても、どうやってもついていけない」子も多いのです。

 「課金すれば何とかなるはず…」と期待するのは、重課金による不幸な未来につながるので気をつけたいものです。このようなミスマッチによる追加投資は、最初からお子さんに合った塾を選んでいれば避けられます。

 家庭教師や個別指導の活用でどうにかなる家庭の多くは、家庭のサポート力に課題があった場合です。例えば、フォローが少ないSAPIXなどの塾に通い、ご両親は共働きでわが子をフォローできず、本人も自己管理が苦手、という場合は、子どもの地頭が良くても学力が停滞しがちです。

 このような場合であれば、家庭教師や個別指導などを活用し、スケジュール管理を手伝ったり、授業で理解できなかったところを必要に応じて教えてあげたりすることで成績が向上し、塾のカリキュラムについていけるようになることはあります。

● 基礎学力不足の子に 難しい授業は無意味

 一方、計算力や読解力、仮説思考力、語彙(ごい)力といった基礎学力が不足している場合は、いくら課金しても期待する成果が得られないことが多いです。

 なぜならその子は、そもそも塾の授業内容を十分に理解できていないため、その時間の中で得られる成長がほとんどないからです。



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