【AFP=時事】ポーランド外務省は3日、イスラエルのニュースサイト「タイムズ・オブ・イスラエル」がポーランドのカロル・ナブロツキ次期大統領を「ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)修正主義者」と呼んだことを受け、同サイトに対し抗議書簡を送付したと発表した。
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欧州連合(EU)懐疑派のナブロツキ氏は民族主義的な歴史家で、1日投開票の大統領選で、親EUのラファル・チャスコフスキ氏を僅差で破った。
タイムズ・オブ・イスラエルは2日、見出しでナブロツキ氏を「保守的なホロコースト修正主義者」と呼び、記事中で「ホロコースト修正主義を選挙運動の一部にしている」と批判した。
ポーランド外務省のパベウ・ブロンスキ報道官がポーランド通信(PAP)に語ったところによると、在イスラエル・ポーランド大使館は同サイト宛ての書簡で、「このような用語の使用を控えるよう」要請した。
ブロンスキ報道官は、「われわれは編集部の判断を尊重するが、今回の判断は、特にポーランドにおいて、非常に危険な連想を呼び起こす」と述べた。
タイムズ・オブ・イスラエルの記事は、第2次世界大戦中のポーランド人によるユダヤ人に対する犯罪について調べている歴史家たちをナブロツキ氏が批判している点を非難した。
歴史学の博士号を持つナブロツキ氏は2017~2021年、グダニスクの第2次世界大戦博物館の館長を務めた。2021年以降は、ナチス・ドイツと共産主義勢力の犯罪を調査する国家記憶院(IPN)の総裁を務めた。【翻訳編集】 AFPBB News