全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長が5日に開いた会見で、江藤拓前大臣時代に競争入札で95%がJAに売却された備蓄米について、小泉進次郎農水大臣が国への返還を希望すれば買い戻しに応じる考えを示したことに対して「現時点では、返還という希望はないと聞いております」と述べた。
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進次郎大臣が推進している随意契約による売却に比べて、入札のため高い価格で売却され、95%がJAに売り渡されたが、2カ月が経過しても大半が小売に届いていないと指摘されている。
山野会長は「買戻しの件ですが、JA全農が入札いたしました備蓄米については、全量、卸売と契約済となっております。現時点では、返還という希望はないと聞いております」と語った。
「消費者の皆様に1日も早く備蓄米をお届けできるよう取引時期の前倒しの推進、出荷数量増加に対応できる出荷体制、輸送体制の構築などに取り組んでいる」とし、「1日4000トン以上を供給している。スピード感をもって最大限の取り組みをやってまいりたい」と述べた。