歌手の松山千春さん(69)が、2024年6月3日に肺炎のため89歳で亡くなった読売巨人軍終身名誉監督、長嶋茂雄氏への追悼の意を示しました。6月8日に放送された自身がパーソナリティを務めるFM NACK5の番組「松山千春 ON THE RADIO」(日曜午後9時)の中で、長嶋氏への思いとともに、かつて経験した野球界のレジェンドへの弔辞について語りました。
長嶋氏が逝去した6月3日、松山さんは大分県別府市でコンサートを行っていたといいます。番組冒頭で長嶋氏の訃報に触れた松山さんは、自身の過去の経験を回顧し始めました。
FM NACK5「松山千春 ON THE RADIO」で長嶋茂雄氏追悼の言葉を述べた松山千春さん
長嶋茂雄氏への追悼コメントと、稲尾和久氏への弔辞
松山さんは、「別府出身の稲尾和久っていう投手、稲尾さんが亡くなった時に弔辞を読まされたんだから」と切り出し、長嶋氏とは別の野球界の偉人、稲尾和久氏への弔辞経験について話し始めました。
稲尾和久氏の弔辞を引き受けた経緯
稲尾和久氏は、かつて西鉄ライオンズのエースとして「神様、仏様、稲尾様」と称され、通算276勝を挙げた昭和期を代表する伝説的な投手です。2007年に70歳で亡くなった稲尾氏の葬儀で、なぜ歌手である松山さんが弔辞を読むことになったのか。松山さんはその時の状況を説明しました。
当時、稲尾氏の逝去にあたり、豊田泰光氏をはじめとする往年の西鉄ライオンズの選手たちが集まり、誰が弔辞を読むか話し合ったといいます。松山さんは、「先輩たちが『松山くん、君に頼めるかな』みたいな」という流れで依頼されたことを明かしました。
松山さん自身は、「本当は金田(正一)さんとかがいけばいいのにな」と感じていたそうで、「(先輩方が)嫌だったんだろうな」とその時の心境を推察しました。そして、実際に稲尾氏の葬儀の場で弔辞を読み上げたことを語りました。長嶋氏の訃報に接し、過去の球界の偉人、稲尾氏への弔辞という自身の経験を重ね合わせるように回顧した形です。
今回のラジオでの発言は、野球界の「ミスター」と呼ばれた長嶋茂雄氏の訃報に際し、松山千春さんが個人的な追悼の念を示すとともに、日本のプロ野球史における別の重要な人物である稲尾和久氏との意外な繋がり、そして公の場で弔辞を読んだという稀有な経験をリスナーに明かしたエピソードとして注目されます。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/53b0691e3ad67e74f5e91e6361b20c3dd831a426