6月7日、名古屋市中区栄のホテルで会社員・栗田尚通さん(32)の遺体が発見された殺人事件で、新たな展開がありました。警察は捜査を進める中で、20歳の男を強盗殺人の疑いで緊急逮捕したことが明らかになりました。この事件では、栗田さんと共にホテルに入る「別の人物」の存在も浮上しており、捜査の焦点となっています。
事件発覚と被害者について
事件が発覚したのは6月7日、中区栄4丁目のホテルの一室でした。春日井市に住む会社員の栗田尚通さん(32)が、ベッドの上で死亡しているのが発見されました。現場となったホテルは、深夜まで人通りの絶えない繁華街の主要な道路に面しています。
司法解剖の結果、栗田さんの死因は何者かに首を絞められたことによる窒息死とみられています。警察は当初から殺人事件として捜査本部を設置し、犯人の特定を進めていました。
20歳男の緊急逮捕
捜査は急展開を見せ、捜査関係者によると、20歳の男が強盗殺人の疑いで緊急逮捕されました。男の名前や認否といった詳細は、捜査に支障が出る可能性があるとして現時点では明らかにされていません。しかし、警察は男が栗田さんを殺害した上で、その所持品を奪った疑いが持たれているとみて調べています。
名古屋市中区栄のホテル前で捜査を行う鑑識
事件前の足取りと発見経緯
事件発覚前日の6月6日金曜日の夜、栗田さんは名古屋市内で同僚らと酒を飲んでいました。その後、現場となったホテルに向かったとみられています。翌朝になっても栗田さんが帰宅しないことを心配した妻が会社に連絡を入れたことで、ホテルにいることが確認され、事件の発見につながりました。
ホテル殺人事件を報じるニュース映像のイメージ
浮上した「もう一人の人物」の存在
事件が発生した密室のホテルで一体何があったのか、詳しい状況の解明が進められています。さらに、捜査関係者への取材で新たに明らかになったのが、「女性」の存在です。
ホテルの防犯カメラの映像には、栗田さんと一緒に現場のホテルへと入っていく女性の姿が鮮明に映っていたといいます。
捜査のため事件現場のホテルに入る警察官
警察は、緊急逮捕した20歳の男がこの女性とどのような関係にあるのか、またこの女性が事件について何らかの重要な事情を知っている可能性があるとみて、慎重に捜査を進めています。事件の背景には、複数の人物が関与している可能性も視野に入れています。
栗田さんの殺害を巡る捜査は、20歳男の緊急逮捕で大きく進展しました。警察は男の認否や詳しい動機、そして防犯カメラに映っていた別の人物との関係を慎重に調べており、事件の全容解明を急いでいます。