かつて中日、西武で投手として活躍した宮下昌己氏(60)が9日に放送された日本テレビ系「一茂×かまいたち ゲンバ ゴールデン2時間SP」にVTR出演し、ヤクルト、巨人でプレーした元プロ野球選手のタレント長嶋一茂(59)と再会を果たしました。番組では、現役時代の知られざるエピソードが次々と飛び出しました。
長嶋一茂さん、かまいたちの山内健司さん、濱家隆一さんが番組のロケで東京・府中市の大東京綜合卸売センターを訪れた際に、宮下氏が通りすがりに長嶋氏へ「お久しぶり、ドラゴンズの宮下です」と声をかけたことが再会のきっかけとなりました。長嶋氏は「どうもどうもごぶさたです」と挨拶を交わし、かまいたちの二人に「俺の先輩。中日ドラゴンズのピッチャーです」と宮下氏を紹介しました。
宮下氏は日大三高からプロ入りし、1983年から中日ドラゴンズで中継ぎ投手として活躍。1990年に西武ライオンズへ移籍し、1991年に現役を引退しました。現在は家業を継ぎ、調布市内で米屋を営んでいることを明かしました。
現役時代の対戦と星野仙一監督の存在
宮下氏は現役時代、長嶋氏と対戦経験があり、「ヤクルト時代、神宮で。打たれた打たれた」と当時の記憶を語りました。特に印象に残っている打席として、「ツーナッシングにポンポーンと追い込んで。全然振ってこねぇと思ってスッと投げたら、バシャーンって三遊間コロコロって抜けて」と振り返り、その結果ベンチに戻った際に当時の指揮官、星野仙一監督に「ボコボコに殴られた」という衝撃的なエピソードを打ち明けました。「誰に打たれたんじゃ、コラァ!」と厳しく叱責されたといいます。
この星野監督に関する話題を受けて、長嶋氏も「当時の星野さん、とんでもない」と同調。「俺ら守っててもさ、殴ってる音が聞こえるからね。今じゃ絶対ありえない。これマジで」と語り、具体例として「中村武志が殴られている音が聞こえたもん」と当時のチームメイトに関する記憶を共有しました。
クロマティ氏との有名な一件
宮下氏は、1987年に読売ジャイアンツのウォーレン・クロマティ氏にデッドボールを与え、激昂したクロマティ氏から右ストレートを左顎に受けた投手としてもプロ野球ファンの間で広く知られています。番組内でもこの有名な一件が改めて紹介されました。
宮下氏は当時を振り返り、「ボコってぶん殴られた」と語りました。しかし、「俺はいっちゃけない、ぶつけてるから。逃げてもダメだし」と、自身に非があること、そしてその場から逃げるという選択肢がなかった理由を述べました。これに対して長嶋氏から「逃げたらなんでいけないかって、星野さんに今度殴られるから」と、ユーモアを交えながらも、星野監督の厳しさが背景にあったことを示唆するツッコミが入りました。
恐ろしいのは? 星野監督かクロマティ氏か
かまいたちの二人から「クロマティ氏と星野監督、どっちが怖いか」と直球の質問を受けた宮下氏は、迷うことなく「監督でしょ」と即答しました。長嶋氏もこれに同意し、「クロマティは1発だけど、星野さん1発で終わらない。今じゃ考えられない」と、単発の暴力と日常的な厳しい指導の違いを指摘し、改めて当時のプロ野球界の状況を振り返りました。
日本テレビ本社ビル 一茂×かまいたち出演の宮下昌己氏が話題に
宮下氏は現在、家業の米屋として、仕入れと買い付けのために大東京綜合卸売センターにはほぼ毎日訪れているということです。今回のテレビ出演では、プロ野球界の厳しさと、選手たちの絆、そして現在の充実した生活が垣間見えました。
【参考資料】
- 日本テレビ系「一茂×かまいたち ゲンバ ゴールデン2時間SP」
- ヤフーニュース/日刊スポーツ掲載記事