インド西部アーメダバードで12日午後に墜落したエア・インディア機を巡り、同社は13日、乗客・乗員242人のうち、241人が死亡したと発表した。地元メディアによると、英国籍の40代男性1人が奇跡的に生き残った。別に地上で巻き込まれて犠牲になった人も多いとみられ、確認作業が続いている。
墜落したのはボーイング787―8型機「ドリームライナー」。現地時間12日午後1時半(日本時間午後5時)過ぎにアーメダバードの空港から英ロンドンに向けて離陸し、直後に墜落した。
旅客機は医学生の宿舎にある食堂付近に激突した。インドメディアによると、当時は昼食時間帯で100人ほどの学生らが集まっていたという。
地元紙ヒンドゥスタン・タイムズなどによると、生き残った乗客の男性は当時、非常口近くの座席に座っていたといい、現在は病院で治療を受けている。男性は同紙の取材に「離陸から30秒後、大きな音がして、墜落した。すべてがあっという間に起こった」と話しているという。
インドのシャー内相は、病院でこの男性と面会。その後、「他の乗客は誰一人として救助されなかった」と述べた。搭乗客は国籍別では、インド169人、英国53人、ポルトガル7人、カナダ1人。犠牲者の中には、地元のグジャラート州の元首相もいた。【ニューデリー松本紫帆】