【AFP=時事】イラン革命で退位に追い込まれた故パーレビ国王の息子で、米国に亡命しているレザ・パーレビ元皇太子は13日、イスラエルによる軍事攻撃を受けたイランの治安部隊に対し、体制からの離反を呼び掛け、イスラム共和国イランの打倒を望む考えを表明した。
パーレビ氏は、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師がイスラエルとの「戦争にイランを引きずり込んだ」と非難し、イラン政府は「弱体化し、分裂している」と主張した。
「(イランは)崩壊するかもしれない。同胞の皆さんに伝えてきたように、イランはあなた方のものであり、あなた方が取り戻すべきだ。私はあなた方と共にある。強くあれ、われわれは勝利する」と声明で表明。
「私は軍と警察、治安部隊に訴えてきた。体制から離反せよ。軍人の高潔な誓いを守り、国民に加われ」
「国際社会に次ぐ。この死にゆくテロリスト政権に、新たな命綱を投げ与えてはならない」と続けた。
パーレビ氏は、親欧米路線のパーレビ王政の皇太子だったが、同王政は1979年のイラン革命で打倒され、取って代わった聖職者体制がイスラム共和国を宣言した。
米首都ワシントン近郊で亡命生活を送るパーレビ氏は、自身は必ずしも王政復古を求めているわけではなく、自分の名前を生かして、世俗的な民主主義運動を支援したいと主張している。
イスラエルは、イランを脅威と見なしているが、故パーレビ国王の在位中はイランと同盟関係にあった。
パーレビ氏自身もイスラエルと良好な関係を築いており、2年前に同国を訪問している。【翻訳編集】 AFPBB News