【06月19日 KOREA WAVE】韓国の格安航空会社(LCC)「ジンエアー」で、人員不足と過重労働に関する内部告発が続いている。パイロットや客室乗務員に続き、今回は現職の整備士が業務の過酷さを告発し、業界内外で注目を集めている。
ジンエアーの整備士を名乗る人物が最近、職場向けSNS「ブラインド」に「機長やチーフパーサーの告発で会社が揺れている中、整備士も声を上げる」と投稿した。
この整備士は「現在、整備士は全力で業務に取り組んでいるが、疲労が限界に達し、いつ取り返しのつかないミスをするか分からない」と危機感を示した。特に、地方・海外空港に派遣される整備士の週6日勤務体制、複数機体の同時点検、出張翌日の勤務などが問題だと訴えている。
投稿によれば、地方や海外に常駐する整備士は、航空機スケジュールに合わせて週6日勤務が常態化しており、複数の機体が同時に到着する際は一人で2機体の点検を任されることもあるという。万が一、1機にトラブルがあった場合、もう1機の点検は実質的に「手が回らない」と警鐘を鳴らした。
さらに本拠地である仁川・金浦空港でも状況は厳しく、地方・海外担当者が休暇を取った際には本拠地の整備士が代替として出張し、帰宅が深夜に及ぶケースがあるという。
これに対してジンエアーは「国土交通省の指針および法的基準を順守している」としたうえ「海外では自社の整備士1人に加え、現地協力会社からも1人以上が支援にあたっている」と説明している。
ジンエアーでは先週も現職パイロットが「夏休み期間中はジンエアー便の利用を控えるように」と内部告発する文章を投稿し、客室乗務員からは乗務業務に加えて機内清掃まで強いられているとの訴えが投稿されたばかりだ。現場の疲弊ぶりが顕在化している。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE