石丸伸二氏、都議選応援演説で「自分を変えろ」発言に波紋

昨年の東京都知事選で現職に次ぐ票を獲得し注目を集めた石丸伸二氏(42)が、今回の東京都議選で自身が率いる地域政党「再生の道」から42人の候補者を擁立し、再び大きな注目を集めています。党として政策を掲げない異例の方針を打ち出し、二元代表制における議会の監視・評価機能を重視する立場を示しています。その石丸氏の都議選応援演説中、聴衆からのヤジに対し、ある発言が大きな波紋を呼んでいます。

町田駅前での演説中に発生したヤジと応答

6月16日、候補者の応援のため東京・町田駅前に立った石丸氏。選挙カーの上から熱弁をふるう最中、聴衆の中からヤジが飛びました。石丸氏は演説を中断し、「面白い事象だ」と前置きした上で、ヤジを飛ばした人物に対し、「ここにいる皆さんは、私たちの話を聞きに来ているだけです。あなたの話を聞こうとしてる人は誰もいません」「ご自身のあるべき場所で、あるべきことをされた方がいい」と述べました。

都議選の応援演説を行う石丸伸二氏が聴衆に語りかける様子都議選の応援演説を行う石丸伸二氏が聴衆に語りかける様子

物議を醸した「世の中に不満があるなら自分を変えろ」発言

その後もヤジが続いたため、石丸氏は改めてヤジの主に向けて、「世の中の不変の真理を、せっかくの機会なのであなたにお伝えします」として、「世の中に不満があるなら自分を変えろ」と強く訴えました。そして、「以降、“いない者”として扱います」と続けました。この発言には聴衆から拍手が起こり、SNSでも映像が拡散され賛否両論を巻き起こしています。この「世の中に不満があるなら自分を変えろ」というフレーズは、人気アニメ「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX」に出てくる有名なセリフであり、石丸氏自身も以前から座右の銘として紹介していました。

演説妨害への制止か、有権者への突き放しか?賛否両論

この発言に対し、演説の妨害行為を制止したのは当然だという声がある一方、政治家が有権者に向けて「自分を変えろ」と発言することへの疑問や批判の声も多く上がっています。有権者はしばしば「世の中への不満」から政治家に期待し、一票を投じます。「再生の道」の候補者の中にも、現状への不満を抱えて立候補した人もいると考えられます。党の代表である石丸氏から、選挙戦の最中にこのような言葉が投げかけられたことは、有権者が誰に不満や思いを託すべきなのか、といった議論を呼んでいます。

この「自分を変えろ」という発言は、政治家としての有権者への向き合い方や、「不満」という感情に対する姿勢を問い直すきっかけとなっています。東京都議選を控え、石丸氏の発言が今後の選挙戦にどのような影響を与えるか、注目が集まっています。

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