6月18日、報道番組「news23」(TBS系)で「90代で…“高齢ドライバー”事故」「免許返納 説得の『家族会議』」が特集された背景には、最近相次いで報じられている90代運転手による深刻な事故があります。では、どのような高齢ドライバー事故が発生し、どのような傾向が見られるのでしょうか。
90代高齢ドライバーによる事故で大破した軽自動車
最近相次ぐ高齢ドライバーによる事故事例
最近ネットやテレビで報じられた高齢ドライバーによる主な交通事故を以下に挙げます。
6月19日、佐賀県鹿島市では、81歳男性が運転する軽トラックが前方にいた77歳の妻をはねる事故が発生しました。農家を営む夫婦のビニールハウスと畑の間を通る道での事故で、妻は頭を強く打ち意識不明の重体です。
6月18日、熊本県熊本市では、74歳女性の運転する車が熊本市電に衝突しました。車が右折しようと軌道敷内に入った際の事故であり、別の車にも衝突し、市電に遅れが出たほか、ドライバーが負傷しました。
6月17日、長野県長野市では、91歳男性の運転する車がスーパーの駐車場から出ようとした際、正面にあった店舗の外壁に衝突。助手席に乗っていた84歳の妻が死亡しました。
6月17日、長野県諏訪市の交差点では、78歳女性の運転する車がオートバイと衝突し、ライダーの48歳男性が骨折などの大けがをしました。警察は車側に一時停止の標識があるとして原因を調べています。
6月12日、岩手県宮古市の小学校では、78歳のタクシー運転手がバックした際、旗を掲げるポールに衝突。折れたポールが57歳の養護教諭の頭にぶつかり、亡くなりました。
6月11日、岐阜県中津川市の中央道恵那山トンネルでは、99歳男性の運転する車が逆走しました。走行中の車と正面衝突し、衝突された車を運転していた41歳男性が重傷を負いました。
6月5日、福岡県福岡市では、92歳男性の運転する車が74歳の女性歩行者をはねたあと線路内に進入。女性は死亡し、電車は一時不通となりました。
これら以外でも、5月31日に島根県出雲市の山陰道で71歳男性の運転する車が対向車線にはみ出して2台に衝突し、同乗していた65歳の妻が死亡したほか5人が重軽傷を負った事故や、4月1日に愛知県名古屋市で74歳女性の運転する車が歩道を暴走し7人が重軽傷を負った事故は記憶に新しいところです。
このように、最近の報道では、90代を含む高齢ドライバーによる深刻な交通事故が頻繁に取り上げられています。これらの事故は、しばしば死亡や重傷といった重大な結果を招いており、社会全体での対策が喫緊の課題となっています。
