米国とイランの間で緊張が高まる中、イランによるイラク国内の米軍基地へのミサイル攻撃が発生しました。これに対し、ドナルド・トランプ米大統領は自身のソーシャルメディアへの投稿で、イランが攻撃を事前に通知してきたことに言及し、「イランに感謝する」と異例の謝意を表明しました。
背景:高まる米イラン間の緊張
今回の攻撃は、米国がイラン革命防衛隊のガーセム・ソレイマニ司令官を殺害したことへの報復とみられています。米国側は、イランによる自国への攻撃計画があったためと主張していますが、イラン側は強く反発していました。
イランの報復攻撃とトランプ氏の投稿
イランは、イラクにある米軍駐留基地に複数の弾道ミサイルを発射しました。この攻撃による米軍の死傷者は出ていません。攻撃後、トランプ大統領は「イランに感謝する」と述べ、さらに「イランは今こそ地域の平和と調和に向けて進めるだろう」と付け加えました。
トランプ米大統領がイランの攻撃についてソーシャルメディアに投稿するイメージ
この「事前通知」が具体的にどのような形で行われたのか、詳細は明らかにされていませんが、一部報道では、攻撃前にイラク政府など第三国を通じて警告があった可能性が示唆されています。
事前通知の背景と今後の展望
イランが攻撃を事前に通知したというトランプ大統領の発言は、両国の緊張がさらなる軍事衝突にエスカレートすることを避けたいという意図があったためではないかという見方が出ています。
イラクにあるアイン・アル・アサド空軍基地の俯瞰写真
トランプ政権は、あくまでソレイマニ司令官殺害は自己防衛であり、大規模な報復は望んでいない姿勢を示しており、今回のイランの行動とトランプ氏の反応は、一時的な緊張緩和につながる可能性も指摘されています。今後の米イラン関係、そして中東地域の安定は、国際社会、特にエネルギー供給を中東に頼る日本にとっても重要な関心事です。
米国とイランの国旗が並べて表示されているイメージ
トランプ大統領の異例の感謝表明は、米イラン間の複雑な力学と、両国が全面衝突を回避しようとする姿勢の一端を示唆しています。事前通知の真偽や意図は依然として不透明ですが、この出来事が地域情勢にどのような影響を与えるか、引き続き注視が必要です。
[引用元] Yahooニュース (共同通信) – https://news.yahoo.co.jp/articles/c5ea9d057cf2cc2c845bfc03328a54902b1fafc5