「子供が乗っています」「赤ちゃんが乗っています」のカーサインは、日本でも多く見かけるようになりました。「赤ちゃんが乗っている?だからなに?」「ウザい」といった辛辣な意見も目立つこのカーサインを、つけるべきか悩む人は多いのでは。昨年春に子供が生まれてカーサインを付けてきた筆者の身に、1年間でどのようなことが起きたのかをお伝えしていきます。
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文:佐々木 亘/画像:ホンダ・Adobe Stock(メイン=Mariya)
子供を乗せるようになってから付けた方が良いかもと思い始める
元々、赤ちゃんが乗っていますサインの装着に否定的だった筆者。付けても付けなくても変わらないだろうと思っていたのですが、新生児期から子供をクルマに乗せている中で、いつもとは違う運転の仕方に、自分自身で気づくようになりました。
チャイルドシートに乗せてはいるものの、今にも崩れて壊れてしまいそうな我が子を守るため、運転はより慎重になります。段差を越える時には、ゆっくりと走って衝撃を少なくしたり、道の悪いところではスピードを落として走るようになったりします。走行スピードが1割ほど低下した印象を受けるとともに、後ろを走るクルマに急かされることが増えたように感じました。
そこで、テールゲートに「BABY ON BOARD」の切り文字だけを付けることにしたのです。これで他車に何かを配慮しろという気は無いものの、「衝撃を与えないようにゆっくり走ることがあるから、後ろを走る際にはお気を付けください」的な願いを込めての貼付。
貼ってすぐにカーサインの効果は実感しました。さすが日本、助け合いの精神がある国だなと改めて感じた次第です。
同じ気持ちでカーサインを付けていた人が優しい
大事な子供を乗せた運転は、想像以上に気を遣うもの。これを経験してきたであろう優しいドライバーからは、カーサインを付けてから多くのご加護を受けています。特に変わったのが、イケイケオラオラのイメージが強いチョイワル系ミニバンにお乗りの方々の運転でした。
カーサイン無しの頃は、真後ろにビッタビタに付かれて、煽りっぽいものを受けることが月に数回あったのですが、赤ちゃんが乗っていますサインを出すようになってから、後ろを走るミニバンの車間距離が如実に広くなったのです。
「お先にどうぞ」と追い越してもらってから、そのミニバンのリアゲートを見ると、ステッカーを剥がした跡や「子供が乗っています」のサインがあることが多く、赤ちゃんのいる中での運転を経験してきた先輩たちであることが分かりました。
パッシングやクラクションを鳴らされることは、日常的にほとんどないので、サインの有無で変化は感じませんでしたが、ルームミラーに映るミニバンの姿が、いつもよりも小さくなったというのが、サイン提示での効果です。