7月3日の参院選公示前最後の日曜日となった29日、社民党は比例代表でタレントのラサール石井氏(69)を擁立することを発表した。各党ほぼ立候補者が出そろい、7月20日の投開票まで熱い戦いが繰り広げられる。
SNSでの政治的発言が注目を集めてきたラサール石井氏が、ついに社民党からの出馬を決めた。30日に都内で出馬会見を開く。
党首の福島瑞穂参院議員はクイズ番組などで共演経験があり、面識があった。関係者によると今春、福島氏から声をかけ面会。「福島さんがもともとラサールさんのファンでもあったので、最初はテレビ番組の話で盛り上がっていた」という。福島氏の「出馬は考えていませんか」というラブコールに、ラサール氏は即答はしなかった。出馬の意思を固めたのは5月中旬ごろだという。関係者によると「法案の話が出ても、ラサールさんはすぐに対応していたそうで、“勉強しているな”と党のスタッフも驚いていた」という。
ラサール氏は大手紙のインタビューで「第2次安倍政権以降、政治を私物化するような状況が目立つようになった。これはやばいなと思った」と話している。議席獲得となれば、自民政権へ舌鋒(ぜっぽう)鋭く切り込んでいきそうだ。
社民は公選法上の政党要件を満たすためには、参院選では3人以上の当選か、全国で得票率2%の達成が必要。党にとっても知名度があるラサール氏は強力な戦力になりそうだ。