神奈川県警、6月29日 小田厚・西湘バイパスで「一斉投入作戦」発表 取り締まり強化へ

神奈川県警察は2025年6月26日、公式SNSを更新し、速度違反が多発する小田原厚木道路および西湘バイパスで、6月29日(日)に集中的な交通取り締まりを実施すると発表しました。

小田厚・西湘バイパスとは(速度違反多発の背景)

小田原厚木道路(小田厚)は、小田原西ICから東名高速の厚木ICを結ぶ有料道路です。東名高速と湘南・県西地域を結ぶ主要路であり、観光地へのアクセスも担います。全線4車線、一部を除き比較的緩やかな線形ですが、最高速度は70km/hに制限されています。しかし、東名からの流入車両が多く、100km/h程度で走行する車が頻繁に見られるため、速度違反が多発しています。また、路肩が狭く、トンネルやアップダウンが多い構造も特徴です。

一方、西湘バイパスは国道1号バイパスとして大磯東ICから箱根方面へ繋がる、相模湾沿いの風光明媚な自動車専用道路です。こちらも早川までの区間は見通しが良く走りやすい一方、インターチェンジの構造に起因する危険性も指摘されています。線形が良いため速度が出やすい区間があり、これも違反多発の一因となっています。

両路線とも、速度超過をはじめとする違反や事故が多く発生する危険な道路として知られています。特に小田原厚木道路は、積極的に覆面パトカーや白バイが投入されることから、「県警のドル箱路線」とも呼ばれています。

小田原厚木道路や西湘バイパスなどで行われる交通取り締まりのイメージ小田原厚木道路や西湘バイパスなどで行われる交通取り締まりのイメージ

取り締まり強化「一斉投入作戦」の実施へ

神奈川県警察はこうした状況を受け、2025年6月29日(日)に両路線で集中的な交通取り締まりを実施すると発表しました。公式SNSでは、具体的な路線と日付を特定し、「落とせ速度!守れ命!週末ライダーのあなたに捧ぐ。6月29日(日) 小田厚 西湘バイパスで 第二交通機動隊 パトカー 白バイ 一斉投入作戦を実行します」と異例とも言える予告を行っています。

この「一斉投入作戦」の背景には、神奈川県内で交通死亡事故が多発している現状があります。2025年5月末時点での死者数は59人に上り、これは全国ワースト1位の状況です。高速道路上でも4人が亡くなっており、交通機動隊や高速道路交通警察隊などが連携し、速度の出やすい危険な区間での徹底した取り締まりを強化していく一環とみられます。

まとめ

今回の神奈川県警による小田原厚木道路・西湘バイパスでの集中的な交通取り締まりは、速度超過を抑制し、重大事故の発生を防ぐことが最大の目的です。運転される方は、指定された速度制限を厳守し、十分な車間距離を保つなど、時間に余裕を持った安全な運転を心がけましょう。

参照元

神奈川県警察公式SNS発表に基づく くるまのニュース記事