6月27日、『NEWSポストセブン』は、中居正広氏を巡る女性トラブルにおいて、事案発生後に中居氏と被害女性Aさんの間で交わされたとするメール内容の詳細を報じた。このトラブルに関しては、3月末に公表されたフジテレビの第三者委員会の調査報告書において、中居氏からA子さんへの行為が「性暴力」と認定されている。トラブルは2023年6月2日、中居氏がA子さんを誘い、断り切れなかったA子さんが中居氏宅を訪問した際に起きたとされる出来事である。
今回の『NEWSポストセブン』の報道で公開されたのは、トラブルが発生した当日の夜、つまり「事案後」のメールのやり取りの一部だ。報道によると、中居氏はトラブル後も繰り返し連絡を取り、会うことを執拗に求めたとされる。一方、A子さん側はこれらの連絡を無視したり、あるいはやんわりと断ったりしていたという。また、A子さんは心身に不調が出ていることも伝えていたとされる。
調査報告書によれば、A子さんは事案発生から数日後の6月6日には産業医を受診しており、その結果、急性ストレス反応と診断されたことが明らかになっている。この診断は、トラブル当日の出来事に加えて、その後の「追撃」とも表現される中居氏側からの連絡も相当なストレスとなっていた可能性を示唆している。
しかし、中居氏側はトラブルの翌日から、「楽しかったです。早いうちにふつうのやつね。早く会おうね!」といった内容のメールを送っていたとされる。このことから、女性側の拒否感や心身の状態に気づかず、次の約束を強引に取り付けようとする姿勢がうかがえる、と記事は伝えている。
特に、中居氏のメールに含まれていた「ふつうのやつね」という7文字の表現には、SNS上で厳しい視線が向けられている。X(旧Twitter)などでは、この言い回しから、トラブル当日に起きたことが中居氏自身にとって「ふつう」ではなかったのではないか、といった推測が飛び交っている。
この「ふつうのやつ」という言葉に対し、「事件後の女性へのメールで、50歳のおっさんが26歳の女性に『今度はふつうのね』と送るのは、『ふつうのじゃなかったんだ』ということではないか」「『ふつうのやつ、仕切り直し』とは、すでに何か問題が起きていたとしか思えない」「『普通じゃない行為』をしたからこそこの文面になるのでは」などといった意見が見られる。
今回のメール報道を受け、過去の中居氏側の「反撃」の中で語られた主張も再び注目されている。5月半ば、中居氏側の代理人弁護士は、性暴力認定を不服とし、第三者委員会に対し証拠開示などを求める文書を発表していた。
その文書では、中居氏側からの反論として、「両者には複数回の会食の機会があり、中居氏と彼女は家族やプライベートの出来事に関して様々なやりとりもあり、メールで『勇気づけられた』等のお礼をもらうような関係でもありました」と記されていた。これは、被害女性と中居氏が親密な関係にあったかのように主張する内容であった。
しかし、第三者委員会の調査報告書の内容を読む限り、被害女性の対応はあくまで社会人としての業務の延長線上のものであり、中居氏が主張するような親密な関係性を示すものではないという指摘がある。中居氏側が女性と親密であったと主張することは、性行為を伴う男女関係のもつれであったかのような「印象操作」を狙ったものではないか、という見方も出ている。
実際、被害女性の代理人弁護士は、『ENCOUNT』の取材に対し、中居氏側が発表した文書の内容について、「事実と異なるものであり、看過できないと考えております」と述べ、その主張を強く否定している。
この騒動が公になってからすでに長い年月が経過しているが、いまだに収束の兆しは見えず、両者の主張は真っ向から対立し続けている状況が続いている。
中居正広氏の顔写真。性加害問題に関する報道でメール内容が公開される。
参考文献
- NEWSポストセブン 2025年6月27日付記事 (Yahoo!ニュース経由)
- フジテレビ第三者委員会 調査報告書 (2025年3月末公表)
- ENCOUNT 被害女性弁護士への取材記事