トランプ米大統領は1日、減税延長などを盛り込んだ自身肝煎りの法案を再び批判した実業家のイーロン・マスク氏が経営する米電気自動車(EV)大手テスラへの補助金を削減する考えを示唆した。自身の交流サイト(SNS)に「(トランプ米政権の政府効率化省)DOGEに調べてもらうべきじゃないか? 大金が節約できる!!!」と投稿した。
5月末の政権離脱前から法案に懐疑的だったマスク氏は、いったん法案への批判を控えていたが再び攻撃を開始。6月30日のX(旧ツイッター)への投稿で、法案に賛成した共和党議員の落選運動を行う意向を示していた。トランプ氏の投稿は、マスク氏に反撃した形だ。
トランプ氏は、テスラが「人類史上かつてない額の補助金を得てきた」と指摘。マスク氏が南アフリカ出身であることを念頭に「補助金がなければ、イーロンは店をたたんで南アフリカに帰らなければならなかったであろう」と皮肉った。
さらに電気自動車だけではなく、マスク氏が手がける宇宙事業に対しても批判の矛先を向けた。「もうロケットや人工衛星が打ち上げられることはない」「わが国は大金を節約することになるだろう」と書き込み、補助金や契約を打ち切る考えをほのめかした。
(ワシントン支局)