経営再建中の日産自動車が、英中部のサンダーランド工場で早期退職者を募集していることがわかった。対象は従業員の5%にあたる約250人。世界で2万人の削減を行うリストラ策の一環となる。
研究開発や部品調達などに関わる従業員が対象で、製造部門は含めない。8月以降に順次退職し、再就職への支援も行う。日産は「早期退職の取り組みにより、工場の効率向上を目指す」としている。
サンダーランド工場は1986年に稼働を始めた欧州唯一の完成車工場。電気自動車(EV)の生産拠点とするため、2021年と23年に最大計30億ポンド(約6000億円)の投資を行うと公表していた。
日産は25年3月期連結決算で最終利益が6708億円の赤字に転落。27年度までに連結従業員数の15%にあたる2万人の削減を行う考えだ。早期退職を巡っては今夏、国内でも18年ぶりに事務系部門の社員を対象に実施する。