フジテレビ鈴木善貴容疑者逮捕:マツコが語る「お金を貸した経緯」とギャンブル依存症

オンラインカジノで常習的な賭博を行ったとして逮捕されたフジテレビのバラエティ制作部企画担当部長、鈴木善貴容疑者(44)は、取り調べに対し「私はギャンブル依存症です」と供述したとされる。フジテレビの人気バラエティ番組を複数担当し、番組出演者からも信頼が厚かった“エースプロデューサー”が、ギャンブルによる借金地獄に陥っていた。その背景にはオンラインカジノへの依存があったとみられる。特に、共に番組を立ち上げた盟友であるマツコ・デラックスさん(52)が、かつて彼にお金を貸していたことが明らかになり、マツコさん自身がその経緯と鈴木容疑者への思いを語った。

鈴木容疑者とマツコさんは、2013年から約10年続いた人気番組『アウト×デラックス』を共に作り上げてきた盟友だ。マツコさんは、NEWSポストセブンの取材に対し、2〜3年前に鈴木容疑者にお金を貸した事実を認め、その経緯を説明したという(詳細は前編記事参照)。仕事の上では、マツコさんは鈴木容疑者への信頼が厚かった。「私は仕事関係の人とは遊んだりしないから、プライベートのことはよく分からないけど、少なくとも仕事では、テレビの世界を盛り上げようと頑張っていたと思うわ。だから、もう私の知っている善貴の話だなんて信じられないわね」と、逮捕された鈴木容疑者について胸中を語った。

マツコ・デラックス(右)がフジテレビ鈴木善貴容疑者(左)について語る写真。二人は以前番組を共に制作した盟友。マツコ・デラックス(右)がフジテレビ鈴木善貴容疑者(左)について語る写真。二人は以前番組を共に制作した盟友。

鈴木容疑者のギャンブル好きはフジテレビ社内でも知られていたとされるが、マツコさんはオンラインカジノについては知らなかった様子。「ギャンブル好きなのは知っていたわよ。でもお金を貸したことで借金返済できたと思ってた。オンラインカジノだなんて、本当に大バカ者よ」と残念そうに語った。お金を貸した行為が、オンラインカジノという新たな依存を助長した可能性への複雑な思いが滲む発言だ。

今回の鈴木容疑者の逮捕は、業界に大きな衝撃を与えた。フジテレビでは、同じく『ぽかぽか』を担当していた山本賢太アナウンサーも過去のオンラインカジノ利用で書類送検されている。また、昨年にはドジャースの大谷翔平選手の元専属通訳、水原一平受刑者も、スポーツ賭博やオンラインカジノでの借金をめぐり巨額詐欺事件を起こし服役中だ。国際カジノ研究所の推計によれば、国内のオンラインカジノ利用者は約340万人にのぼるとされ、オンラインカジノ利用によるギャンブル依存症は深刻な社会問題として浮上している。

人気プロデューサーが陥ったオンラインカジノ依存と逮捕は、個人的な問題に留まらず、社会全体が直面するギャンブル依存症の広がりを示唆している。過ちを犯した鈴木容疑者には、罪の重さを見つめ、自身のため、そして共に歩んできたマツコさんや他の関係者のためにも、必ず更生することが求められる。

【参照元】
NEWSポストセブン