「小泉純一郎総理は『それは困るんだよな…』と」田中眞紀子氏が明かした外相更迭劇の舞台裏


 そう語るのは、元外務大臣の田中眞紀子氏だ。「文藝春秋」8月号(7月10日発売)の大型特集「 戦後80年の偉大なる変人才人 」で、元総理の小泉純一郎氏を「変人宰相」と名付けた田中氏が、自身の外相更迭時の 秘話を明かした 。

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 田中氏は2001年4月、自らが担いだ小泉氏が自民党総裁選に勝利した直後から外務大臣に就任。だが翌2002年1月、外務省の官僚と対立したことを理由に「小泉総理に呼び出されて更迭を言い渡された」というのが定説だ。しかし、田中氏は、その事実はないという。

「話をリードしていたのは福田康夫官房長官と山崎拓幹事長でした。小泉総理からクビを宣告されたことは一度もなく、むしろ『それは困るんだよな……』と言っていました。更迭が報道されるや、内閣支持率は80%台から半分の40%台まで一気に下落しました。小泉総理の胸中は複雑だったと思います」(田中氏)

 なぜ小泉氏ではなく、総理の周囲にいた人物が外相人事を主導していたのか。その背景には、「過去の人間関係の軛(くびき)が後々にも影響している」(同前)という。

「 文藝春秋 」8月号及び、月刊文藝春秋のウェブメディア「 文藝春秋PLUS 」(7月9日先行公開)に掲載された田中氏のインタビュー「 変人宰相誕生前夜 」では、外相更迭の裏側、田中氏が夫婦で小泉氏から中華料理屋に招かれたエピソード、総裁選出馬にあたり「絶対に落としません!」と宣言した秘話、外務大臣時代に涙を流した事件の真相などについて語っている。

「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2025年8月号



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