上越市長「三田の米まずい」発言で謝罪へ…抗議状、過去の失言も

新潟県上越市の中川幹太市長が、兵庫県三田市のコメに対し「まずい」「おいしくない」と公式の場で繰り返し発言し、三田市から抗議状が送られた問題で、中川市長は謝罪会見を行うことになった。中川市長はこれまでも失言を繰り返しており、今回の件は再び注目を集めている。

三田の米への問題発言の経緯

これまでにも数々の失言をしてきた上越市の中川幹太市長。今度は、兵庫県産のコメ、特に三田市の主食用米について「まずい」「おいしくない」と複数回発言していたことが明らかになった。中川市長は7月8日に謝罪の意向を示した。

上越市役所で7月1日に行われたふるさと納税専門官への委嘱状交付式典の場で、中川市長はかつて住んでいた三田市が酒米の産地であることを 언급しつつも、「食べるコメ(主食用米)はまずい」と発言した。さらにその2日後、市内の専門学校の生徒に向けた特別授業でも、「三田市の食べるコメ(主食用米)は、あまりおいしくない」などと再び同様の発言を行った。

三田市からの抗議状と市長の憤り

これらの発言に対し、三田市の田村克也市長から、謝罪を求める正式な抗議状が上越市に送られた。抗議状には、「今回の発言は“ふるさと三田”を侮辱する倫理観に欠けるものであり、強い憤りと同じ首長として残念でなりません」と記され、公式の場での謝罪などが求められている。

中川市長は抗議状を受けたことについて、基本的には上越市のコメの品質の高さを伝えたかったと釈明しつつも、「三田市の方から抗議文、抗議状をいただいているので、これについてはしっかり整えた上でお返ししていかなければと考えています」と述べた。

兵庫県三田市の田村市長から新潟県上越市の中川市長に送られた、米発言に関する正式な抗議状の写真。兵庫県三田市の田村市長から新潟県上越市の中川市長に送られた、米発言に関する正式な抗議状の写真。

過去にも繰り返された失言

中川市長は今回のコメに関する発言以外にも、過去に失言を繰り返している。

2024年6月に開かれた上越市議会での質疑応答では、企業誘致に関する自身の見解を述べる中で、「工場では高卒レベルの人が働いている」と、学歴差別とも受け取られかねない発言を行い、問題視されたことがある。

市民の反応と今後の見通し

今回の「三田の米まずい」発言について、上越市民からは様々な声が聞かれた。ある市民は、「上に立つ人なので、よく周りに気を使って発言してもらいたいですね」と、市長の言葉遣いに対する懸念を示した。

中川市長は、一連の経緯や発言の真意について、7月9日に正式な謝罪会見を開き、詳しく説明するとしている。

問題発言、抗議状、過去の失言歴と、中川市長の言動が改めて問われている。市長は9日に行われる謝罪会見で、一連の発言の経緯について詳細な説明を行う予定だ。