参政党の神谷宗幣代表は8日、参院選の公約に「終末期の延命措置医療費の全額自己負担化」を掲げたことの真意を問われ、「みとられる時に蓄えもしないと大変だと啓発する思いで入れた」と語った。遊説先の盛岡市で記者団に答えた。福岡資麿厚生労働相は終末期医療の全額自己負担に否定的な認識を示した。
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参政は公約で「過度な延命治療に高額医療費をかけることは国全体の医療費を押し上げる要因の一つ」と指摘。胃ろうや点滴などによる延命措置は原則行わないとし、終末期の延命措置の全額自己負担化を掲げた。さらに、本人の意思を尊重し、医師の法的リスクを回避するための尊厳死法制の整備などを訴えている。
福岡厚労相は同日の閣議後会見で、終末期医療についての認識を問われ「生命倫理に関わる問題として国民的な議論が必要。慎重に検討すべきものだ」と語った。(安倍龍太郎)
朝日新聞社