大阪・関西万博の会場で11日、中国の「ナショナルデー」式典が開催され、中国の何立峰副首相が出席し挨拶を行いました。この式典は、万博を通じた各国との交流促進を図る中で、日中関係や国際協力のあり方について重要なメッセージが発せられる場となりました。
何立峰副首相の発言
何立峰副首相は式典での挨拶の中で、「中日関係は改善と発展の肝心な時期にあり、幅広い協力の可能性を有す」と述べ、両国関係の現状と将来性について前向きな見解を示しました。さらに、トランプ米政権下での高関税政策を念頭に置いていると見られる発言として、「各国が前向きな態度と建設的な行動を取り、自由貿易体制をしっかりと維持するよう期待している」と強調し、国際的な貿易環境における協調の重要性を訴えました。
日中友好議員連盟の森山裕会長(自民党幹事長)も登壇し、「両国が直面する共通の課題は多い。解決のため協力しあうことは、世界の明るい未来につながる」と述べ、日中両国が協力して課題に取り組むことの意義を強調しました。
式典での文化交流
式典では、中国の豊かな文化を紹介する多様なパフォーマンスが披露されました。伝統的な楽器を用いた音楽演奏や、中国の歴史と文化を融合させた演技が行われ、来場者を魅了しました。また、中国との協力により個体数が回復しつつある特別天然記念物トキを表現した踊りも披露され、環境保護における国際協力の成果を示唆しました。最後に、中国人歌手が日本の人気グループSMAPのヒット曲「世界に一つだけの花」を日本語で歌い、会場は温かい雰囲気に包まれました。
大阪・関西万博 中国ナショナルデー式典で挨拶する何立峰副首相
これらのパフォーマンスは、文化を通じた相互理解と友好親善を深める機会となりました。
まとめ
大阪・関西万博での中国ナショナルデー式典は、何立峰副首相や森山裕会長の発言に見られるように、日中関係の重要性や自由貿易体制維持への期待が示された外交の場であると同時に、伝統音楽、歴史、トキ、SMAPの曲など、文化交流を通じて友好ムードを醸成する機会となりました。両国が直面する共通課題解決に向けた協力の可能性が改めて確認されたイベントと言えるでしょう。
参考資料:
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d0bbddb087a04a221cf15e2c80e1e632204bd42