米国テキサス州で発生した大規模な洪水被害を受け、ドナルド・トランプ前大統領は11日、被災地であるカービルを訪問しました。この視察において、トランプ氏は以前からその能力に疑問を呈し、組織の解体さえ検討していた米連邦緊急事態管理庁(FEMA)の災害対応を高く評価する異例の姿勢を見せました。
FEMAへの称賛と過去の姿勢
カービルでの視察中、トランプ氏はFEMAについて「(FEMAに)ようやく良い人材が来た」と述べ、彼らの災害対応における活躍を具体的に称賛しました。
これは、トランプ氏が過去にFEMAの対応能力を繰り返し疑問視し、さらには組織の廃止の可能性にまで言及していた姿勢とは大きく異なるものです。
テキサス州カービルでの洪水被災地視察で、アボット知事やメラニア夫人と共に歩くトランプ前大統領
廃止計画の撤回報道
米紙ワシントン・ポストは11日、政府高官の話として、トランプ政権下で検討されていたFEMAの廃止計画が撤回されたと報じました。
計画の実行が、今後の大規模な災害発生時において、政府の対応を遅らせる可能性があるという指摘が出ていたことが、この撤回の背景にあると伝えられています。
被害原因の調査と言論
トランプ氏は会議の席で、洪水の被害が拡大した原因について「徹底的に調査する」と表明しました。
しかしながら、会議後に記者団から事前の警報体制の不備について指摘を受けた際には、やや感情的になる場面も見られました。
テキサス州での洪水被害に関する会議に出席したトランプ前大統領(中央)、メラニア夫人(左)、アボット州知事
洪水被害の現状
一方、今回のテキサス州での大規模な洪水による人的被害について、米CNNは11日、州全体での死者が合計129人に達したと報じています。この数字は、今回の洪水が地域にもたらした深刻な影響を示しています。
結論
今回のトランプ前大統領の被災地訪問は、災害対応組織であるFEMAに対する彼の評価が変化したことを強く印象付けました。深刻な被害が続くテキサス州では、復旧活動と共に、今後の災害対応体制や原因究明に向けた動きが進められています。
参照
[記事原文] Yahoo!ニュース (読売新聞) – 米トランプ大統領、被災地でFEMAを称賛…「やっと良い人材来た」(https://news.yahoo.co.jp/articles/6766899b586a3b4132709d96ad2bb8ed57692c3c)
[報道参照] Washington Post
[報道参照] CNN