【ドバイAFP時事】サウジアラビアで10日、大麻密輸で死刑判決を受けたエチオピア人2人の刑が執行され、AFP通信の集計で今年に入りサウジで処刑された外国人が100人を超えた。
昨年100人を超えたのは11月で、人権団体はハイペースでの執行に懸念を深めている。
サウジは世界で最も死刑件数が多い国の一つで、今年は10日までに外国人101人を含む189人の刑が執行された。昨年の執行は計338件だった。人権団体によると、外国人への死刑適用は、麻薬絡みの犯罪が大部分を占める。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ担当者は「著しく不公正な裁判に続く、容赦ない冷酷な死刑」を非難。「死刑が適用されるべきでない犯罪で、外国人が驚くべきペースで処刑されている」と訴えた。
サウジ当局は、公共の秩序維持のため死刑は必要で、上訴の手段が尽くされた場合に限り執行されると主張している。