坂上忍の「号泣説教」騒動に波紋:芸能界のハラスメントとコンプライアンス意識を問う

7月14日、バラエティ番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)に女優の堀田真由が出演し、過去にKing & Princeの髙橋海人が“大御所タレント”からの説教で涙したエピソードを明かしたことが、各方面で大きな波紋を広げています。特に、その“大御所”が坂上忍氏であることが示唆され、SNS上では坂上氏の言動に対する厳しい声が相次いでいます。現代社会においてコンプライアンスが重視される中、芸能界における指導とハラスメントの境界線について、改めて議論が巻き起こっています。

「ぽかぽか」での衝撃証言:堀田真由が明かした真相

堀田真由は、King & Princeの髙橋海人と共に『坂上どうぶつ王国』(フジテレビ系)にレギュラー出演しており、この日の『ぽかぽか』には、同番組のMCである坂上忍氏が堀田の素顔を知る人物としてVTR出演しました。そのVTRの中で、坂上氏は2023年の『坂上どうぶつ王国』打ち上げ時の出来事を振り返り、「何かの流れで海人をガチ説教したとき、海人が泣いてたのは覚えてる。だけど、関係ない真由ちゃんがなぜか泣いてた」と衝撃的なエピソードを披露しました。

King & Princeの髙橋海人を説教し号泣させたと報じられた坂上忍氏King & Princeの髙橋海人を説教し号泣させたと報じられた坂上忍氏

飲み会の席で坂上氏が髙橋氏に対し仕事のダメ出しを行った際、堀田も「遠回しに自分のことを言われてるなって感じて、ちょっと悔しくて、(年齢で)下2人が大号泣してました」と、髙橋氏につられて自身も泣いたことを明かしました。MCの「ハライチ」澤部佑から「(坂上さんの説教が)刺さってたんだ?」と聞かれると、堀田は「でも、イヤだから1次会で帰りました」と語り、スタジオは笑いに包まれましたが、このエピソードは視聴者に複雑な感情を抱かせました。(スポーツ紙記者談)

「時代遅れ」「パワハラ」の声:SNSで高まる批判の嵐

堀田真由の機転の利いたオチで番組は盛り上がったものの、この「号泣説教」エピソードは、インターネット上で坂上忍氏に対する批判の声として大きな波紋を呼びました。X(旧Twitter)では、次のような厳しい意見が多数投稿されています。

  • 「いい歳した大人が多数の人がいる飲み会の席で泣くまで説教って、ただのアルハラ+パワハラだよね。時代遅れも甚だしい」
  • 「坂上忍苦手なんだけど、海ちゃん説教したみたいな話流れてきてやっぱ無理ってなった」
  • 「絶対上司にしたくない奴No.1」
  • 「この方のどこが偉いのかわからない」

これらの意見は、飲み会の席での説教、特に相手を泣かせるほどの厳しい言動が、現代社会のコンプライアンス意識に反しているという見方が強いことを示しています。芸能記者によると、「坂上さんと髙橋さんは番組で共演していますし、髙橋さんの仕事に対する“指導”だったのかもしれません。ただ、コンプライアンスに厳しい昨今、一般企業でも上司の部下への酒席でのダメ出しは、人によっては、パワハラやアルハラと受け取られる可能性があります。こうした状況下でも、若手アイドルに説教をする坂上さんに対して、時代錯誤だと感じる人もいたのだと思われます」と指摘されており、指導とハラスメントの線引きが問題視されています。

坂上忍の過去の言動とコンプライアンス意識

子役時代から一世を風靡し、現在は『有吉ゼミ』(日本テレビ系)や『坂上&指原のつぶれない店』(TBS系)など多くのレギュラー番組を持つ坂上忍氏。彼の言動が物議を醸すことは、今回が初めてではありません。

今年4月にSixTONESのバラエティ番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系)に出演した際には、学生時代の同級生が番組のインタビューに応じ、坂上氏が友人を掃除用具入れに閉じ込めて箱ごと階段から落とすといった過激なエピソードが紹介されました。坂上氏自身は少々慌てながらも、こうした思い出話をどこか嬉しそうに語っていましたが、SNSでは「ワル自慢みたい」と厳しい声があがりました。

今回の『ぽかぽか』での「号泣説教」エピソードも、坂上氏が自ら披露したことで、彼のコンプライアンス意識や、現代の感覚とのズレが改めて問われる形となりました。芸能界という特殊な環境においても、社会全体の変化に対応した言動が求められていると言えるでしょう。(芸能記者談)

まとめ:変化する時代に対応する芸能界の「指導」のあり方

今回の坂上忍氏による「号泣説教」騒動は、芸能界における「指導」のあり方と、現代社会が求めるコンプライアンス、そしてハラスメント意識の乖離を浮き彫りにしました。かつては「愛のムチ」として許容されたであろう厳しい指導も、今やパワハラやアルハラと受け取られるリスクをはらんでいます。

特に、社会に大きな影響力を持つ“大御所”タレントには、時代に合わせた感覚のアップデートが不可欠です。後輩を育成し、業界を牽引する立場であるからこそ、彼らの言動が社会規範と乖離していないか、常に自らを顧みる姿勢が求められます。今回の騒動を機に、芸能界全体でより健全なコミュニケーションと指導の文化が育まれることを期待します。

参考文献