中居正広、泥沼化するフジテレビとの争い:5度目の反論で双方の苦悩深まる

元SMAPの中居正広氏(52)とフジテレビの間で続く紛争が、一段と泥沼の様相を呈している。7月14日、中居氏が第三者委員会の調査報告書に対するクレームを再び入れたことで、一連の反論はこれで5度目となった。2023年6月2日に中居氏と元フジテレビの女性アナウンサーとの間で発生したとされるトラブルを端緒とするこの騒動は、双方に深い溝と疲弊をもたらしている。

中居正広氏の現在の様子。フジテレビとの泥沼化する騒動に関する彼の表情。中居正広氏の現在の様子。フジテレビとの泥沼化する騒動に関する彼の表情。

性暴力認定と中居氏の反撃

今年3月、フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会は、この騒動に関する調査報告書を発表し、その中で中居氏の行為を「性暴力だった」と認定した。今年1月に芸能界からの引退を宣言していた中居氏は当初、この問題について沈黙を保っていた。しかし、5月に入り沈黙を破って反撃を開始。代理人弁護士を通じて、「一般的に想起される暴力的、または強制的な性的行為は確認されなかった」と主張し、その後も複数回にわたり反論を繰り返している。

フジテレビ側の対応と法的措置の可能性

一方のフジテレビ側も、この問題への対応に追われている。6月下旬に行われた親会社のフジ・メディア・ホールディングスの株主総会では、清水賢治社長が「刑事、民事での責任追及に関しましては、信頼回復を進めていきながら、法律家、専門家の意見などもうかがいながら検討していくべきことかなと思います」と発言し、中居氏を訴える可能性を否定しなかった。さらに、7月6日にはフジの特別番組『検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~』が放送され、番組内で港浩一前社長や大多亮元専務が元フジアナウンサーに直接謝罪した。フジはこの番組放送に先立ち、港、大多両氏に対し提訴する方針も発表している。

疲弊するフジテレビ幹部の本音

こうした一連の動きに対し、中居氏が自身に損害賠償請求が起こされる可能性に焦りや苛立ちを感じているのは想像に難くない。しかし、フジテレビの幹部社員は、中居氏の度重なる第三者委員会への反論に「もういい加減に勘弁してほしい」と本音を漏らす。株主総会や検証番組の放送を経て、「これからのフジ」をクリエイトしていくべき時期に、全社員が山積する業務に追われている状況で、中居氏の一挙手一投足がまた一つ仕事量を増やしているという。フジ関係者は、中居氏が確かにフジの功労者の一人であると認めつつも、ここで冷静になり、一連の反論を早く終わらせてほしいと切に願っている。

結論:事態収束への展望

中居正広氏とフジテレビの間で繰り広げられるこの「泥沼」は、当事者双方に大きな負担をかけている。フジテレビ側が事態の早期収束を強く望む声は、中居氏に届くのだろうか。問題の長期化は、両者の信頼関係だけでなく、それぞれの活動にも影響を及ぼしかねない状況であり、今後の動向が注目される。

参考文献