人気YouTuberヒカル氏が11月16日に宅配ピザチェーン「ナポリの窯」の取締役に就任したと発表し、その影響力の大きさが注目されています。同社は11月18日、公式XでUber Eatsの注文数が「前週比250%以上」を記録したと公表、「ヒカル効果」の絶大さがインターネット上で大きな話題を呼びました。しかし、この盛り上がりに対し、料理研究家のリュウジ氏が冷静かつ辛口な意見を投げかけ、波紋を広げています。
「ヒカル効果」の衝撃と、高まる期待と懸念
ヒカル氏のナポリの窯取締役就任は、瞬く間に絶大な「ヒカル効果」をもたらしました。わずか数日でUber Eatsの注文数が前週比250%以上を記録したことは、彼のインフルエンスパワーを明確に示しています。ナポリの窯は、ヒカル氏の“右腕”とも称される実業家を経営改革に加えることも表明しており、今後の展開に大きな期待が寄せられていました。
一方で、ネット上では「ヒカルが絡むと食べたくなくなる」「短期的には売れても長期的にはマイナスでは」といった厳しい声も聞かれ、ヒカル氏自身も「もし僕の影響で売り上げが下がることがあれば、立場を退きます」と異例の決意表明をする一幕もありました。このように賛否両論が渦巻く中で、料理研究家のリュウジ氏が自身のYouTubeチャンネルでナポリの窯のピザを評価する動画を公開し、注目を集めています。
料理研究家リュウジ氏の「忖度なし」ピザ評価
11月24日に公開されたリュウジ氏のYouTube動画は、「クソ炎上したナポリの窯、ハッキリ言っていい?」という挑戦的なタイトルで始まりました。彼は動画内で「ヒカルの影響力は誰よりもある」と認めつつも、広告戦略だけに依存することの限界を指摘。本当に売上を伸ばし続けるためには、商品そのものの魅力を高める努力が不可欠であると、一切の忖度なしに持論を展開しました。
リュウジ氏はまず、ナポリの窯のピザを実際に試食し、料理人の視点からその味を詳細に分析しました。最初に食した「ナポリのマルゲリータ」については「うまい」と評価したものの、「本来ナポリピザは窯で焼きたてを食べる文化であり、宅配には向いていない」と指摘。ナポリの窯が宅配向けに改良している点も認めつつ、冷めると魅力が半減するため、リベイク(温め直し)することで「3倍うまい」と総評しました。
料理研究家のリュウジ氏(撮影/写真映像部・松永卓也)
さらに複数のピザを温め直して試食した結果、リュウジ氏はどのピザに対しても「生地はかなり良いが、味付けはやや控えめ」「日本人が宅配ピザに求める“ジャンクさ”が少ない」などと、総じて微妙な評価を下しました。彼のコメントは、一時的な話題性だけでなく、長期的な成功には製品自体の品質と顧客ニーズへの対応が重要であるという、本質的な課題を浮き彫りにしています。
まとめ
人気YouTuberヒカル氏のナポリの窯取締役就任は、即座に売上を大幅に押し上げるという驚異的な「ヒカル効果」を生み出しました。しかし、料理研究家リュウジ氏による厳正なピザの味評価は、マーケティングの影響力と商品品質の重要性という、二つの側面を提示しました。ナポリの窯にとって、ヒカル氏のブランド力を最大限に活用しつつ、リュウジ氏が指摘したような商品そのものの魅力をいかに向上させていくかが、今後の経営改革における鍵となるでしょう。
参考文献:
- Yahoo!ニュース. 「ヒカル効果」で注文数250%超も…リュウジ氏が「クソ炎上したナポリの窯、ハッキリ言っていい?」と辛口評価





