百田夏菜子とハマ・オカモトが語る30代の心境変化:成長と自己受容の道のり

人気アイドルグループももいろクローバーZのリーダー・百田夏菜子さんがホストを務めるAERAの対談連載「この道をゆけば」に、OKAMOTO’Sのベーシスト、ハマ・オカモトさんが3度目の登場を果たしました。今回の対談では、30代を迎えた二人が、自身の心境や考え方の変化について深く掘り下げています。特に、年齢を重ねる中で生じる内面の成長や、自己受容の過程に焦点を当て、多くの読者が共感するであろう普遍的なテーマが語られました。

百田夏菜子とハマ・オカモト、AERA対談での笑顔のツーショット百田夏菜子とハマ・オカモト、AERA対談での笑顔のツーショット

ハマ・オカモトの「丸くなった」20代との決別

百田さんが30代になり「心に余裕を持ちたい」という一方で、「フレッシュさも忘れたくない」という葛藤を吐露すると、ハマさんは自身の30代での最大の変化として「丸くなった」ことを挙げました。彼は20代前半の自身の「感じ悪い」エピソードを明かします。例えば、写真撮影で笑顔を求められた際、マネジャーに「これ、笑わなきゃいけないの?」と真顔で尋ねたという過去は、今の彼からは想像し難いものです。

しかし、この変化は単なる妥協ではありません。ハマさんは、自身の許容範囲が広がり、状況を楽しむ術を身につけた結果だと説明します。当時の生意気な態度も、彼にとっては「正解」だったと振り返り、その経験が今の下の世代のミュージシャンたちとの感覚のすり合わせに役立っていると語るのです。これは、過去の自分を否定するのではなく、全てが現在の自己を形成する上で不可欠な経験であったという自己受容の姿勢を示しています。

百田夏菜子の葛藤:余裕と「フレッシュさ」のバランス

百田さんもまた、20代の頃よりは「余裕」を持てるようになったと感じています。しかし、その余裕が逆に「こんな感じで大丈夫かな?」という不安を生み出すこともあると明かしました。「こういう自分になりたい」という理想がある一方で、なかなか完璧にはいかず、「そろそろ緊張しなくなりたい」という率直な願望も打ち明けます。彼女の言葉は、多くの人が経験するであろう成長過程での内面的な揺らぎを代弁しています。理想と現実のギャップに悩みながらも、前向きに自己成長を模索する姿が垣間見えます。

自己受容と客観視:成長への鍵

百田さんの葛藤に対し、ハマさんは「第三者の目線をより受け入れていくほうが、結果的に理想の自分に近づける」という重要なアドバイスを送りました。自身が「緊張で震えそう」と感じていても、他者から見られるのは「どう立ち振る舞えているか」という客観的な側面のみであるという指摘は、自己認識の重要性を強調しています。

「自分の中で主観と客観をいかに調和させるか」という問いかけは、自己成長の核となるテーマです。若い頃は人の意見を受け入れるキャパシティが少ないものだが、年齢を重ねるにつれて、過去の自分を客観的に見つめ直し「このチャレンジングな感じ、いいっちゃいい」と肯定できるようになるとハマさんは語ります。百田さんはまだ自身の過去の映像を見返すのが難しいと語りますが、ハマさんの言葉は、自己受容と客観視がいかに人間を成熟させるかを示唆しています。

今回の対談は、30代という節目の年齢における心境の変化、そして自己受容と他者からの視点を受け入れることの重要性について、深く考えさせられる内容でした。二人の率直な言葉は、私たち自身の成長の道のりを振り返るきっかけとなるでしょう。


参考文献