お笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の吉田敬氏(52)が、21日深夜放送のテレビ朝日「耳の穴かっぽじって聞け!」に出演し、かつて東京でのマイホーム購入を真剣に検討したものの、その高額な現実に直面し断念した経緯を明かしました。この告白は、芸人界における「東京一極集中」問題への彼の本音と重なり、大きな反響を呼んでいます。
ブラックマヨネーズ吉田敬氏、「耳の穴かっぽじって聞け!」出演時の様子。東京での高額な土地探しに直面し、芸人界の東京一極集中問題について語る。
芸歴30年という節目を迎えた吉田氏は、番組内で「東京一極集中が止まらない。芸人界も、まずは関西のコンクールの価値を高めてほしい」と、エンタメ業界が東京に偏重している現状への懸念を吐露しました。彼自身も、2005年の漫才日本一決定戦「M-1グランプリ」で優勝し、その知名度を全国区にした後、一度は家族と共に東京を生活拠点とすることを真剣に考えていたといいます。
具体的には、長男が生まれる前の時期に、東京で一戸建て用の土地を探しに奔走した経験を詳細に語りました。品川駅から徒歩約20分という立地で、細長いながらも55坪の土地が見つかったといいます。しかし、その土地の価格はなんと2億円。さらにその上に家を建てれば、総額で3億円にも膨れ上がる計算でした。この衝撃的な金額を前に、吉田氏は「あかんわこれと思って。付き合ってられへん、もうええわって言うた。東京が間違ってると思ってしまった」と、東京の異常な不動産価格に辟易し、移住計画を断念したと述べています。
この出来事を機に、吉田氏は生活拠点を大阪に戻すことを決断しました。彼の経験は、東京圏における不動産価格の高騰が、個人のライフプランだけでなく、特定の産業における地域集中問題にも影響を及ぼしている現実を浮き彫りにしています。吉田氏は「だから、もうちょい関西が盛り上がればいいなと思う」と結び、自身の経験を通じて、地方、特に彼が活動の基盤とする関西地方のエンタメ業界のさらなる発展への期待と願いをあらためて強調しました。
ブラックマヨネーズ吉田敬氏の東京での住まい探しのエピソードは、単なる一芸能人の個人的な話にとどまらず、日本の大都市圏における不動産市場の現状と、それによって引き起こされる地域格差、そしてエンターテインメント業界の構造的な課題を浮き彫りにするものでしょう。彼の「関西が盛り上がってほしい」という願いは、地域活性化への切実なメッセージとして、多くの人々に響くことでしょう。
参照元
- ブラマヨ吉田敬 東京に家を建てようとした過去を明かす「細長い55坪の土地が空いてた。それが2億円やってん」 (Yahoo!ニュース / スポニチアネックス)
- 【写真あり】ブラマヨ吉田 若手時代の姿に「安住紳一郎さんみたい」「坂上忍さんにも」の声 (スポニチアネックス)