静岡県伊東市の田久保真紀市長が、「学歴詐称疑惑」を巡り、市議会の百条委員会から出頭要請を受けたものの、これを拒否する意向を示し、大きな波紋を呼んでいます。市広報誌等で「東洋大学卒業」と記載されていた経歴に「除籍処分」の事実が発覚して以来、この問題は伊東市政の信頼を揺るがし続けています。
百条委員会は、疑惑解明のため、田久保市長が以前議会に提示したとされる「卒業を証明するもの」の提出を求めていましたが、市長はこれに応じませんでした。
深まる学歴詐称疑惑と百条委員会の追及
事の発端は、田久保市長が公的な場で公表していた学歴と実際の学籍状況との食い違いが指摘されたことにあります。市広報誌などで「東洋大学卒業」とされていた経歴に対し、実際には大学から「除籍処分」を受けていたことが明らかになり、市民の間で不信感が募っていました。
この疑惑に対し、伊東市議会は地方自治法に基づく百条委員会を設置し、真相究明に乗り出しました。百条委員会は、強力な調査権限を持ち、証人尋問や書類提出を求めることができます。6月の市議会で、田久保市長は自身の経歴について「分かっていただけるかなという意味でお見せした」と述べ、卒業を証明する書類を議長や副議長に提示したとされています。しかし、百条委員会がその「卒業証書」の提出を求めたところ、市長はこれを拒否しました。
出頭拒否の理由と今後の法的責任
田久保市長が出頭要請を拒否した理由として挙げたのは、建設会社の社長から刑事告発を受けている「公職選挙法違反」の可能性です。市長は「重要な証拠となる可能性のあるものは、私がこの先、刑事事件の被告となった際に弁護を受ける為に大変重要なものです。そのため今回の百条委員会への提出要求は拒否を致しました」と説明しています。
伊東市の田久保真紀市長、学歴詐称疑惑で注目が集まる
これに対し、市議会の中島弘道議長は「出頭拒否は考えておりません。そんなことしたら本当に伊東市、伊東市民全体でですね、本当に許せないことだと思っています」と強い憤りを示し、事態の早期収束を望んでいます。正式な理由なく出頭を拒否した場合、地方自治法に反し、罰金が科される可能性もあります。
市民やネット上からは、「市長の発言&行動…ただただ『見苦しい』と言わざるを得ない」「もう逃げられないでしょ」「さすがに出頭してもらいたい」といった批判の声が多数上がっています。一方で、「出頭は拒否しないが、刑事訴追の可能性がある為、証言は拒否しますって、感じになると思う」「出頭の義務は果たしますが、発言はいたしませんという事になるんでしょうな」と、市長が具体的な発言を避ける可能性を推測する見方も多く見受けられます。
今後の焦点と市民の期待
百条委員会の次回の会合は7月25日に予定されており、田久保市長がその場に姿を現し、学歴詐称疑惑や出頭拒否の理由について説明を行うのかが最大の焦点となっています。伊東市民は、市長が透明性を持って問題に向き合い、市政への信頼回復に努めることを強く期待しています。この問題がどのように決着するか、全国的な注目が集まっています。
参考文献:
- オリジナル記事: Yahoo!ニュース(出典: 週刊プライム) – https://news.yahoo.co.jp/articles/d9f244ef71fd45b7a4781767130ff4ca4f5bebf6