玉川徹氏の投票率発言にアイドル猪狩ともかが異議を唱える

アイドルグループ仮面女子の猪狩ともか(33)が、元テレビ朝日社員であるコメンテーターの玉川徹氏(62)の選挙投票率に関する発言にX(旧Twitter)上で言及し、波紋を広げている。脊髄を損傷し、車いすで活動している猪狩は、玉川氏の見解に対し自身の考えを表明した。

玉川徹氏、参院選投票率に関する発言で議論を呼ぶ玉川徹氏、参院選投票率に関する発言で議論を呼ぶ

玉川氏は7月21日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演し、同20日に投開票された参議院議員通常選挙の投票率が急上昇したことについて言及した。彼は過去10年間に投票に行かなかった層が今回投票したと分析し、「誰が行ったんだろうということは分析しないといけない」と問題提起した。さらに、従来の投票者が政治や選挙に関する基本知識を持つ人々だったのに対し、今回の投票率上昇はSNSの影響により「これまでそういうものがなく、近現代史さえ知らない」人々が「アルゴリズムで飛んできた情報に感化され、行動を起こした」ためであると推察。その社会的影響について「未知数」とし、「投票率が上がるのは良いことだと思っていたが、果たしてどうだろうか。これからの日本を考えた時に」と、自身の懸念を表明していた。

玉川氏のこの発言に対し、猪狩ともかはXを更新。「まるで自分は利口な側にいるような言い振り。『投票は知識がある人だけの権利』とでも言いたいのでしょうか」と疑問を投げかけた。彼女は、これまで「選挙に行け行け」と呼びかけてきたメディア側の人間が、「次は知識がない人間は選挙に行くな」と言うのは筋が通らないと厳しく指摘した。

猪狩は、選挙投票率の向上自体を肯定的に捉えるべきだと主張している。彼女は「まずは投票率が上がったことを喜び、さらに投票率を上げるにはどうしたらいいか?国のために良き政策を取ってくれるのはどの政党か?など1人1人考えて次に進めればいい」と自身の見解を述べ、有権者が自身の判断で政治参加することの重要性を強調した。この発言は、SNS時代の投票行動と民主主義のあり方について、新たな議論を喚起している。

今回の玉川氏と猪狩の意見交換は、現代社会における情報伝達のあり方、特にSNSが政治参加に与える影響、そして「知識」と「投票権」の関係性について、国民的な議論を深める契機となるだろう。投票率の増加をいかに社会の活力へとつなげていくか、政治家、メディア、そして私たち一人ひとりが考えるべき課題が浮き彫りになったと言える。


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