元仮面ライダー俳優・岡田龍太郎、司法試験合格の裏に隠された「挫折と不安」

俳優の岡田龍太郎さん(31)が2024年6月8日、自身のSNSで「令和6年度司法試験に合格しました」と発表し、大きな話題を呼んでいます。25歳で『仮面ライダーゼロワン』に仮面ライダーバルカン役で出演し、2021年9月以降、約3年9カ月にわたりSNSでの発信を休止していた岡田さんの、まさかの司法試験合格は多くの人々を驚かせました。一見すると華々しいサクセスストーリーですが、岡田さん自身が語るのは、意外にも「挫折」に満ちた道のりでした。

司法試験に合格した元仮面ライダー俳優の岡田龍太郎氏がカメラを見つめるポートレート司法試験に合格した元仮面ライダー俳優の岡田龍太郎氏がカメラを見つめるポートレート

俳優業休止の決断:将来への不安と「未回収の部分」

岡田さんが芸能活動を一時休止し、司法試験の勉強に専念しようと決意したきっかけは、仮面ライダーの仕事が一段落した時期に突然感じた「将来への漠然とした不安」だったといいます。俳優としてのキャリアに対する不安に加え、大学で法律を学んだ経験が「宙に浮いている」という感覚が彼の中にありました。法律の知識を活かして「もっと人のために何かできるのではないか」という思いが強くなり、本格的にこの道に進むべきではないかという内なる声に従ったと語っています。

復帰への躊躇:SNS沈黙の理由

突然のSNSでの音沙汰途絶は、ファンにとって大きな心配の種となりました。しかし、岡田さんが休業宣言のようなものをしなかったのには理由がありました。彼は当初、「司法試験の勉強をします」と公言できるほど、自身の決意が固まっていなかったといいます。「絶対に受かるまで帰ってきません」と言い切る勇気がなかったため、ふわっと勉強を始める形になったと明かしています。最終的なSNS更新は2021年9月で、その頃から勉強を本格化させ、2022年4月には都内のロースクールに入学しました。

28歳からのロースクール生活:ひたすら勉強の日々

28歳で再び学生生活に戻った岡田さんは、ロースクールでの日々を「ほとんど勉強しかしていなかった」と振り返ります。自宅では集中できないため、大学の図書館にこもり、ひたすら机に向かう毎日を送りました。ロースクールでは、社会人経験のある同年代の友人と出会い、彼と共に朝10時に集合し、夜遅くまで勉強に励むのが常でした。この地道な努力が、今回の司法試験合格へと繋がったのです。

今回の司法試験合格は、元仮面ライダー俳優という華やかな経歴を持つ岡田さんにとって、決して平坦ではない道のりの先に掴んだ成果です。彼の挑戦と、その背景にあった不安、そして地道な努力の物語は、多くの人々に勇気と示唆を与えることでしょう。

参考文献

  • 文春オンライン (2024年6月8日) 「〈ラサール中退&2浪で早稲田→仮面ライダー俳優→司法試験に合格…華麗すぎるキャリアを歩んだ岡田龍太郎(31)が「そんないいもんじゃない」と語る“意外な理由”〉」. Yahoo!ニュースより引用.
    https://news.yahoo.co.jp/articles/419f66a82425745a06701e28a562af88050877b2