ロイター通信は、カムチャツカ半島付近を震源地とする地震の影響で、同半島で3~4メートルの津波が観測されたと報じた。地元自治体の当局者らの話として伝えた。避難する際に住民数人が負傷したほか、幼稚園などが被害を受けているという。
また、ロシア極東ハバロフスクのニュースサイトは、千島列島のパラムシル島セベロクリリスクで、目撃者が撮影した津波の第1波だとする映像を伝えた。映像では、沿岸にある建物や車両が波に流される様子が確認できる。インターファクス通信は、地元政府の情報として、電力供給が一部停止するなど社会基盤(インフラ)に被害が出ていると報じた。
タス通信によると、ロシア科学アカデミー地球物理学部門のカムチャツカ支部は今回の地震について、1952年以来の強さだと説明している。
一方、ロイターによると、米海洋大気局(NOAA)が運営する米津波警報システムは、ロシア、日本のほか、米アラスカ、ハワイの一部の沿岸で、地震発生から3時間以内に津波が襲来する可能性があるとして警戒を呼びかけた。太平洋のグアムや、ミクロネシア連邦などの島嶼(とうしょ)国にも津波への注意を求めている。
米ハワイ州の地元当局はXに「破壊的な津波が予想されている」と投稿し、高台やビルの上階に避難するよう呼びかけた。(米フロリダ州オーランド 中根圭一)