高知ユナイテッド秋田豊監督にパワハラ疑惑浮上か?選手・スタッフが明かした驚愕の実態とクラブの対応

サッカーJ3の高知ユナイテッドSCで、元日本代表DFの秋田豊監督(54)に対し、選手やスタッフからパワハラの申し立てがあったことが大きな波紋を呼んでいます。クラブ側はすでに第三者委員会を設置し、調査結果が出るまで秋田監督は休養に入っています。かつて日本代表の守備の要として活躍し、その闘志あふれるプレーで多くのファンを魅了したレジェンドに一体何が起こったのでしょうか?本記事では、関係者の証言と入手された内部資料に基づき、秋田監督に浮上した「想像を絶するハラスメント行為」の詳細と、クラブ側の対応について掘り下げていきます。

秋田豊監督へのパワハラ申し立てとクラブの対応

2024年6月29日、高知ユナイテッドSCは、秋田豊監督に対するパワハラ申し立てがあったことを公にしました。これを受け、クラブは速やかに第三者委員会を設置し、公平な調査を行うことを発表。秋田監督は同日、クラブの公式ウェブサイト上で謝罪コメントを発表し、調査期間中は休養するとしています。

秋田監督は1993年に鹿島アントラーズへ入団後、1995年からは日本代表の常連となり、2度のワールドカップに出場。センターバックとして世界の強豪エースをマークするなど、その実績は輝かしいものです。引退後もFC町田ゼルビアなど複数のクラブで監督を歴任してきました。しかし、今回のパワハラ疑惑が浮上して以降、クラブ内部では選手たちが秋田監督の解任を求める署名活動を開始。一部報道によれば、約8割もの選手が署名したとされており、事態の深刻さを示しています。

明らかになった「想像を絶するハラスメント行為」の詳細

クラブ側は当初、パワハラ疑惑の中身を明らかにしていませんでしたが、『FRIDAY』が独自に入手した高知ユナイテッドの選手らがJリーグの選手会に提出した「パワハラ案件の概要資料」には、その詳細が生々しく記されていました。資料の内容を基に複数の選手やスタッフが重い口を開き、驚くべき実態が浮き彫りになっています。

強権的な指示と人間性への不信

高知ユナイテッドSCのコーチを務めるAさんは、今年4月のスタッフミーティングで秋田監督から「お前ADHDだろ。病院行って来い!」と暴言を吐かれたと証言しています。Aさんによれば、秋田監督による指示の多くは命令口調で強権的だったといいます。遠征時には荷物持ちを強制され、毎回部屋まで荷物を持ってくるよう命令されるなど、指導とはかけ離れた行為が常態化していました。選手たちからは、「サッカーの指導以前に、秋田監督の人間性に私たちは不信感を抱いているんです」という声が上がっており、パワハラへの耐性の問題ではなく、監督個人の資質に対する疑問が根底にあることがうかがえます。

選手の安全を軽視する行為とJFA指針違反

チームスタッフのBさんは、選手を守るためにとった行動に対し、秋田監督が激怒したエピソードを明かしました。4月下旬の練習試合中、選手の一人が脳震盪を起こした際、Bさんが病院に連れて行ったところ、後日監督から「これで次の試合に使えなかったらどうする。病院には行かせるな」と怒鳴りつけられたといいます。実際、監督は4日後の試合にその選手を出場させました。しかし、JFA(日本サッカー協会)は、脳震盪を起こした選手に対し、通常の競技復帰までに最低6日間あけるよう定めています。秋田監督のこの行為はJFAの指針に明確に反しており、打ちどころが悪ければ命に関わる可能性もあった重傷であるにもかかわらず、選手の安全を著しく軽んじていると言わざるを得ません。

強制移籍の強要と選手への圧力

現役選手のCさんは、監督から移籍を強要されたと訴えています。3月頃から複数回にわたり、高知ユナイテッドが業務提携している社会人サッカークラブへの移籍を促されたそうです。Cさんが拒否すると、「早く移籍しろや!」「来年契約ねぇぞ」「お前人生を真面目に考えろ」と執拗に畳みかけられたといいます。それでも断り続けると、練習メンバーの名前が記載されるホワイトボードからCさんの名前が消されるという、精神的な圧力がかけられました。

「チームから排除する」と名指しでの吊るし上げ

現役選手のDさんも、秋田監督によるパワハラ行為を告発しています。足を痛めていたDさんが、練習メニューにあったダッシュについて「ケガしながらダッシュする意味はありますか」と監督が連れてきたスタッフに尋ねたところ、6月下旬の全体ミーティングで秋田監督に名指しで批判されました。「こんなやつはチームから排除する。チームメイトからも排除されていく」とDさんを断罪し、その行為を「造反だ」とまで言い放ったそうです。

また、ミーティングでは、ケガ人が続出する過負荷な練習メニューに対し、監督が「お前らの足が痛くてもケガをしていても、出来るか出来ないかを決めるのは俺だ。休みたきゃ俺に言ってこい」と言い放ったことも明らかになりました。Dさんは、ただメニューをやる意味を聞いただけなのに「お前がした事は監督批判、チームに対しての裏切り行為だ」とまで言われ、その後、罰として1週間、練習への参加を禁止されたといいます。

クラブ側の初期対応への不信感

苦しむ選手たちに追い打ちをかけたのは、クラブ側の対応でした。現役選手のEさんは、クラブ側が当初、自分たちの訴えを「虚偽だ」と取り合ってくれなかったと明かしています。そこで腹を括ってJリーグの選手会へ告発したところ、自分たちが訴えた内容をクラブの強化部長が秋田監督に見せていたことが発覚しました。Eさんは、「親身になってくれたのは山本志穂美社長ぐらいで、ほかは秋田さんの顔色を窺うばかりで選手は二の次。強化部長が資料を見せたことで誰が告発したのか丸わかりとなり、選手やスタッフは怒りを通り越して呆れていますよ」と、クラブ内部の不信感を露わにしました。

この件について、FRIDAYの取材に対し高知ユナイテッドSCは、「弊クラブは、調査終了までの間における事実関係の情報の発信を差し控えることとしております」と回答しており、現在も調査が進められている段階です。

パワハラ疑惑を受け、クラブのHPで謝罪コメントを発表した高知ユナイテッドSC秋田豊監督パワハラ疑惑を受け、クラブのHPで謝罪コメントを発表した高知ユナイテッドSC秋田豊監督

求められる真摯な対応とフットボール界の健全化

今回の秋田豊監督のパワハラ疑惑は、日本サッカー界における指導者のあり方、そして選手の権利と安全保護について深く考えさせられる事態です。Jリーグを始めとする日本のプロスポーツ界において、ハラスメントは決して許される行為ではありません。選手たちが勇気を出して声を上げた決死の訴えが、果たして実を結ぶのか。高知ユナイテッドSCには、第三者委員会による公正な調査の結果を真摯に受け止め、選手たちの心身の健康と、チームの健全な運営を取り戻すための適切な対応が強く求められています。この問題が、日本のフットボール界全体におけるパワハラ根絶と、より良い指導環境の構築に向けた一歩となることを期待します。

参考文献

  • 『FRIDAY』2025年8月8日・15日合併号
  • Yahoo!ニュース (記事掲載元)