石破首相、辞任観測浮上か? 次期総裁選の舞台裏で激化する「ポスト石破」争い

現在の政界では、石破茂首相の早期辞任に関する観測が浮上しており、これに伴い自民党内の次期総裁選に向けた動きが活発化しています。特に「ポスト石破」を巡る党内競争は激しさを増しており、複数の有力候補の名前が挙がり、それぞれの動向に注目が集まっています。本記事では、石破首相の現状と、その後に控えるであろう自民党総裁選の舞台裏に迫ります。

石破首相の動向と辞任観測の背景

8月6日、石破茂首相(68)は広島平和記念式典に出席後、記者会見に臨み、戦後80年を見据え「政府として非核3原則を政策上の方針として堅持しており、見直すような考え方はない」「二度と戦争を起こさない仕組みを考えたい」と語りました。歴代首相が戦後節目に談話を発表してきた経緯を踏まえ、石破首相も8月15日の終戦の日、あるいは今月中には首相見解を示す強い意向を示していると報じられています。

石破茂首相が広島平和記念式典出席後に記者会見で発言する様子。石破茂首相が広島平和記念式典出席後に記者会見で発言する様子。

しかし、首相が続投に強い意欲を示す一方で、政界関係者の間では、石破首相が早ければ今月末、遅くとも9月には辞任するとの見方が広がっています。ある番記者によれば、自民党は前回の選挙で予想外の敗北を喫し、公約に掲げた給付金政策についても、首相が消費税の見直しを検討していた矢先に森山幹事長が給付金を推進するなど、党内で意見の齟齬が生じていました。石破首相自身も当初から長期政権を狙っているわけではなく、自身の意見が採用されないのであれば、辞任のタイミングを見極めている段階にあるとされています。

「ポスト石破」を巡る三つ巴の争い

石破首相の辞任観測が強まる中、自民党内ではすでに「ポスト石破」の座を巡る争いが激化しています。現状、主要な候補者として名前が挙がっているのは、国民からの人気が高い小泉進次郎農相、保守層からの支持回復が期待される高市早苗氏、そして党内に敵が少ないとされる林芳正官房長官の3名です。

小泉進次郎氏が最有力か? 周到な準備と党内支持

世論調査だけでなく、党内でも小泉進次郎氏が「ポスト石破」の最有力候補と目されています。小泉農相は、前回の総裁選で敗北した直後から、次期総裁選に向けた対策を側近や支持者たちと綿密に協議し、党内で「裏切らない」支持者を着実に集めてきたとされています。

小泉進次郎農相がカップ麺を食べる姿。国民に親しみやすいイメージを伝える一枚。小泉進次郎農相がカップ麺を食べる姿。国民に親しみやすいイメージを伝える一枚。

林芳正官房長官、小泉氏への対抗意識と「嫉妬」の視線

一方で、林芳正官房長官の動向も注目を集めています。普段は飄々とした態度で知られる林官房長官が、番記者から小泉農相の進める米対策の成果などについて質問されると、過敏に反応するようになったという情報も聞かれます。小泉氏に関する話題では、不思議と語気を強めて話すため、各メディアの番記者の間では「嫉妬しているのでは」と話題になっているほどです。

元来、官房長官は政権の指針を説明する表舞台の「花形」であり、多くの総理経験者が務めてきた重要なポストです。石破首相からの信頼も厚い林氏は、「次は自分だ」という意識が強いと見られます。これまでの「人気先行型」というイメージを覆し、意外にも堅実な米対策で評価を得ている小泉氏に対し、林氏が強い危機感を抱いているのかもしれません。

結論

石破首相の去就を巡る観測と、それに伴う次期自民党総裁選への関心は、今後の日本政治の大きな焦点となるでしょう。党内の権力闘争が激化する中で、与党・自民党の議員の方々には、党内の事情に目を向けるだけでなく、国民の生活と未来に目を向けた政策論争が期待されます。国民が真に望む政治が実現されるか、今後の動向が注視されます。

参考文献