俳優・趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIこと三山凌輝の結婚が、今年の7月に正式発表されると報じられながらも、8月に突入しても音沙汰がない状況が続いている。この背景には、三山凌輝に報じられたスキャンダルと、趣里の両親である水谷豊・伊藤蘭夫妻の強い反対があるとの見方が強まっている。芸能界のビッグカップルの動向は、多くの注目を集めているが、その裏では一般的な家庭にも通じる「親と子の結婚観」が浮き彫りになっている。
趣里とRYOKIの結婚報道と三山凌輝の過去のスキャンダル
趣里と三山凌輝は今年に入って交際を開始し、当初は5月にも結婚発表を予定していたとされる。しかし、4月24日発売の『週刊文春』(文藝春秋)で、三山に結婚詐欺疑惑が報じられたことで、状況は一変した。同誌によると、三山は人気YouTuberの「Rちゃん」こと大野茜里と約2年間にわたり交際し、その間に合計1億円もの金銭的支援を「貢がせていた」と伝えられた。しかし、2024年1月に三山の浮気が発覚すると音信不通となり、最終的に婚約が解消されたという。このスキャンダルを受け、三山は7月からBE:FIRSTとしてのグループ活動を休止している。
水谷豊・伊藤蘭夫妻による結婚反対の報道
RYOKIのスキャンダルが報じられる中、8月5日発売の『女性自身』(光文社)は、三山が結婚を機に趣里の父・水谷豊(73)の個人事務所に移籍する計画があったものの、それが白紙になったと報じた。水谷と妻・伊藤蘭(70)が所属し、趣里も業務執行社員として名を連ねる「水谷家の事務所」に三山を迎え入れる予定があったにもかかわらず、夫妻が三山を「見限った」と伝えられている。
スポーツ紙記者からは、「水谷さんはこれまで趣里さんのプライベートに干渉しないスタンスを見せていましたが、三山さんのスキャンダルを看過できなかったのかもしれません。また、伊藤蘭さんも結婚に反対しているという声も聞こえてきています。両親ともに結婚に賛成しておらず、なかなか正式発表されないことを踏まえると、親子の間で結婚話が膠着状態になっていると考えるのが自然でしょう」との見解が示されている。
水谷豊と娘の趣里が並んで写る写真。趣里の結婚に関する水谷夫妻の意向が注目されている。
芸能人の結婚における親の反対事例
さまざまな事情により、親が結婚に反対するケースは芸能界でも少なくない。女性誌編集者は過去の事例を挙げる。
「古い話ですが、1991年に松坂慶子さんが当時ほぼ無名だったギタリストの高内春彦さんと結婚した際は『格差婚』と言われ、松坂さんの両親が強く反対しました。また、2005年に篠原涼子さんと市村正親さんの結婚が報じられたときには、篠原さんの父親が週刊誌の取材に対し『反対だよ』と明言。市村さんが篠原さんより25歳も年上だったことがネックになっていたようです。元フジテレビアナウンサーの中村仁美さんも昨年、くわばたりえさんのYouTubeチャンネルで、さまぁ〜ずの大竹一樹さんと交際している間、ずっと両親から反対されていたと告白しています。相手が12歳年上の芸人ということで、両親は心配されたとのことですね。」
今回の趣里のケースも含め、特に女性側の両親が結婚に反対するパターンは、いつの時代もよく見られる光景だ。
一般社会における親が結婚に反対する背景と対策
婚活アドバイザーの植草美幸氏は、一般社会で親が娘の結婚に反対するケースは「2割ぐらい」だと指摘し、その理由について解説している。
「交際の段階にもよりますが、結婚を前提とした真剣交際で、親に相手を紹介した段階で反対されるのは、体感として2割ほどです。親が反対する理由として圧倒的に多いのは、学歴、収入、職業という3点。恋愛と異なり、結婚は『責任』ですから、二人が生活していけるかどうかを親は見るわけです。」
本人がこれらの3点をクリアしていても、親の懸念点は他にもある。前述のような年齢差や職業の不安定さもその例だが、植草氏はさらに深い視点を提示する。
「家柄や金銭感覚、交友関係、さらには親族のバックグラウンドも含めて、娘の結婚相手に対して自分たちと同じ価値観かどうかを見る親は多いです。例えば、娘が公務員で、相手の男性が会社経営者だとします。男性が不動産を持っていてまだローンが残っていると、たとえ男性の収入が多かったとしても、ローンがあることを理由に『借金があるから危ない』と考える親もいる。知識と考え方の違いが価値観の違いとして現れ、結婚への反対につながるのです。」
趣里と三山凌輝の結婚が実現するかどうかはまだ不透明だが、この一件は、単なる芸能ニュースとしてだけでなく、親子間の結婚観や価値観の衝突という、社会に共通する普遍的なテーマを浮き彫りにしている。今後の動向が注目される。
参考文献
- 『週刊文春』2024年4月24日号 (文藝春秋)
- 『女性自身』2024年8月5日号 (光文社)
- スポーツ紙記者(匿名)
- 女性誌編集者(匿名)
- 植草美幸 (婚活アドバイザー)